ブラック・サバス(Black Sabbath)の
トニー・アイオミ(Tony Iommi)は、
レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)以前の
ジョン・ボーナム(John Bonham)について「ジョンは、うるさすぎて1週間でバンドをクビにされることがよくあって、次に会った時には彼は別のバンドに入っていた」と英BBC Radioで振り返っています。また、サバス誕生の話の中で、
オジー・オズボーン(Ozzy Osbourne)から俺は歌えると聞いた時は「冗談だと思った」と語っています。
アイオミは、60年代半ばのエキサイティングな時代について聞かれて、こう答えています。
「当時のバーミンガムは、それなりに良いシーンだったよ。君が言うように活発だった。ロバート・プラントのバンドであるバンド・オブ・ジョイや、ジョン・ボーナムのバンドも演奏していた。
同じ会場で交互に演奏していたので、ジョンとは数週間に一度、定期的に会っていたんだ。隔週で別のバンドが出演していたんだよ。
ジョン・ボーナムは、うるさすぎるという理由でバンドからクビになったので1週間だけ(古いバンドに)在籍しただけで、新しいバンドに参加していることが、よくあったんだ。
俺たちが再び戻ってくると、彼は別のバンドに入っていたよ」
Q:サバスの始まりは、ビル(ワード)と一緒に演奏するようになってから数年後のことでしたね。オジーはどこかに広告を出していたのですか、それともオジーがライヴを探していたのでしょうか?
「俺たちはシンガーを探しに楽器店で行ったんだけど、そこに“Ozzy Zigがギグを求めている”という広告が目に入ったんだ。ビルに“オジーは学校で一人知っているけど、彼じゃないだろう”と言った。彼が歌っていることは知らなかったんだ。
案の定、(募集していた)オジーの家に行くと、彼の母親が“ジョニー、あなたによ”と言い、彼が廊下を歩いてきた。俺は彼を見て、ビルに“忘れてくれ、彼を知っているんだ”と言った。
彼が歌えるなんて、まったく知らなかった。冗談だと思ったよ。
それで、彼と少し話をして帰ったんだ。するとビルが“どうしたんだ?”と聞いてきたので、俺は“昔、彼と同じ学校に通っていたんだよ。俺の知る限り、彼が歌っているという話は聞いたことがないんだ。からかわれていると思うよ。
それから数日後、オジーがギーザー(バトラー、ベース)を連れて、ドラマーを探しに俺の家にやってきた。そのときビルがいたので、“ビルはドラマーだよ”と言ったんだ。
それで、“よし、やってみよう”ということになったんだ。やってみてどうなるか見てみようと思ったんだよ。それはとても騒々しいものだった...。
ビルと俺は、たくさんのライヴを経験していた。俺たちがいた北部では、そのバンドが大きな成功を収めていたので、多くのライヴを行うことができたんだ。
それで、そこにいたプロモーターに相談したら、“いいわよ、やってみましょう”って言ってくれた。
他のメンバーには、そこでライヴができると言った。それで、俺たちはよくあそこに行った。彼女は“ポップスを演奏したいの?”と尋ね、俺は“ええ、ええ...”と言った。実際はそうじゃなくて、俺たちはブルースのようなものをやっていた。ギーザーはベースを弾いたことがなかったけど、ギタリストだったので、彼がベースを担当することになったんだ」