パンク好きのアヒルたちが毎日のように
ディー・ディー・ラモーン(Dee Dee Ramone)の墓を訪れて敬意を表しています。
映画『エンパイア・レコード』でベルコ役を演じたロサンゼルス在住のミュージシャン兼俳優コヨーテ・シヴァーズと、彼のパートナー、プレザント・ゲーマンは、友人が飼うことができなくなった5羽のアヒルを引き取ります。
2人は、ロサンゼルスの墓地ハリウッド・フォーエバー・セメタリーにあるディー・ディーの墓を、このアヒルを含む、たくさんの地元の野生動物の餌場にしました。
このアイデアは、パンデミックの最中に生まれたもので、シヴァーズは米ローリングストーン誌に次のように説明しています。
「すべてが閉鎖され、ビーチや公園でさえも閉鎖された。通りは暴動であふれ、窓には板が打ち付けられていた。だから僕たちは、ネガティブな雰囲気から逃れるために墓地に行き、空気や美しさを感じ、そこに住む都会の野生動物(アヒル、ガチョウ、野良猫、リス、ハト、白鳥など)の世話をしていたんだ」
2人は、ディー・ディーの墓の前でエサをやり、今では大規模になったアヒルの群れには、アヒルの鳴き声で構成された「Blitzkrieg Bop」のリメイク・ヴァージョン「Duckskrieg Bop」を食事の時間を知らせる「ディナーベル」として聞かせて、アヒルをおびき寄せることにしました。この作戦は見事に成功し、アヒルたちは毎日のように訪れるようになりました。
シヴァーズは「昨年の春には、母親アヒルが生後間もない子アヒルを連れてきて、“この歌を聞いたら、丘を上ってここまで行進しなさい”と教えていることに気づき、彼らの中で世代交代が進んでいることを実感した」と話しています。
シヴァーズは彼らのことを「ラモーンズ・ダック」と呼んでおり、「僕たちが彼らをラモーンズ・ダックと呼ぶようになったのは、彼らはみんな黒く、団結してギャングのように目立っていて、毎日のようにディー・ディーに駆け寄ってくるからなんだ」と話しています。
オリジナルの5羽のアヒルは、4羽は
ラモーンズ(Ramones)のオリジナル4人にちなんで、ディー・ディー、ジョーイ、ジョニー、トミーと名付けられ、5羽目はバンドの名曲「Sheena Is a Punk Rocker」にちなんでシーナと名付けられました。
2人は、毎日の訪問の様子を記録するために、Instagramアカウントを開設していて、餌の寄付も募っています。残ったゴミについては、カップルや友人たちが定期的に掃除するようにしており、保護のためにマットを敷いたりもしています。
ディー・ディーの妻であるバーバラ・ザンピーニは、このプロジェクトに賛同しており、アヒルや他の動物たちの餌代のためにTシャツをデザインしています。