ビートルズ(The Beatles)のアルバム『Let It Be』にアシスタント・エンジニアとして参加している
アラン・パーソンズ(Alan Parsons)。ゲット・バック・セッションとルーフトップ・コンサートの模様を記録したドキュメンタリー映画『レット・イット・ビー』には、アランの姿はありませんでしたが、新しいドキュメンタリー『ザ・ビートルズ:Get Back』には登場しているという。「最初の映画『レット・イット・ビー』には、僕の姿はまったくなかったけど、(『ザ・ビートルズ:Get Back』の監督)ピーター・ジャクソンから映画に出てくることを約束してもらったんだ」とUltimate Classic Rockのインタビューの中で語っています。
またパーソンズは、ゲット・バック・セッションに参加した当時のことを振り返っています。
ロンドンのアビー・ロード・スタジオでエンジニアとして活躍していたパーソンズは、1969年1月、ビートルズがトゥイッケナム・フィルム・スタジオからアップル・コア本社の地下に移った後、『Let It Be』を制作するためのセッションに参加することになりました。
「至福の時だった。彼らは、まだ十分なスタッフを抱えていなかったので、グリン・ジョンズがエンジニアとして迎えられ、僕はセカンドエンジニアとして迎えられたんだ。世界最高の仕事をして、世界最高のロックバンドと仕事をしたんだよ。特別な数日間だった」
ルーフトップ・セッションについてパーソンズは「あれは直前になって決まったんだ。屋上にケーブルを引き込んで、すべてのマイクを接続することが決まったのは、たぶん前日だったと思う。屋上からメインスタジオのある地下への階段には、ケーブルがずらりと並んでいたよ」
彼は屋上では機材の近くに隠れていました。マイケル・リンゼイ=ホッグ監督の撮影クルーやカメラマンがその場で撮影していました。
「僕はとても楽しんでいた」「屋上に行く前にスタジオで曲を作っていたので、曲は全部知っていた。地下室でやったときよりも、お客さんがいるときのほうが、よりよいパフォーマンスができるんだよ。屋上では本当に楽しんでいたよ」
パーソンズは、ビリー・プレストンがピアノとオルガンで参加したアップル・スタジオでのセッションや友好的な雰囲気がより正確に反映されている『ザ・ビートルズ:Get Back』は、「『レット・イット・ビー』よりもずっと幸せな体験になるだろう」と話しています。
「悪い雰囲気があったとは思わない。彼らはいつも良い友人だった。いつも冗談を言い合っていた。彼らは基本的にこの経験を楽しんでいたと思うよ...もしかしたら、オーバーダブなしでバンドだけで全曲を生演奏するという不完全さに、多少の不満を感じていたのかもしれないけど。ピーター・ジャクソン版は、きっともっと楽しいものになると思うよ」
またパーソンズは、『Let It Be』の「Nakedバージョン」と、新しいスーパーデラックスボックスセットに収録されているグリン・ジョンズのオリジナル・ミックスの“確固たる支持者”でもあるという。後者については「僕が思うに、あれが決定的なヴァージョン」と語っています。