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クイーンのブライアン・メイが語る、フレディ・マーキュリーがエイズから生還した可能性と、クイーンの人間関係の本当の姿

2021/11/25 13:30掲載
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Queen
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クイーン(Queen)ブライアン・メイ(Brian May)は、英BBCラジオに出演した際、毎年フレディ・マーキュリー(Freddie Mercury)の命日に何を考えているのか、エイズが報道され始めた時にバンドがしたこと、フレディがエイズから生還した可能性、そして仲の良いグループなのにクイーンのメンバーが踏み込まなかった他のメンバーの領域について話しています。

インタビュアーが「毎年、(フレディの) 命日には何を考えていますか?」と聞くと、ブライアンはこう答えました。

「お祝いはしない。ただ静かに座って考えているだけだよ。その日はいつも変な気分になる。みんな騒ぎたがっているけど、僕は騒ぐ気にはなれないよ。

僕は彼の誕生日を祝うのが好き。フレディのことを考えるのはこの時だけではなく、いつも彼のことを考えている。彼は僕たちの人生の一部であり、それは決して変わることはないんだ。

いろいろな意味で、フレディのことを考えずに1日を過ごすことはできないよ」

Q:エイズが突然この地球上に登場して、とても深刻な話題になりました。私はそのテレビ番組を覚えていますが、エイズについての深刻な警告がありました。フレディはそれをどう受け止めたのでしょうか?

「スタジオで新聞記事を見ながら、サンフランシスコで発見された、不治の病と思われる、ゲイの男性に多いというこの奇妙な病気について話したのを覚えているよ。

それはとても遠いもののように思えた。僕たちはそのことについて少し話し、何か気をつけるべきことがあるのではないかと考えたことは覚えているけど、そのことについてはあまり話さなかったし、フレディもあまり話さなかった。でも、僕だけでなく、おそらく全員が長い間、頭の片隅にあったと思う。

それから2年半ほど経つと、フレディが何かに苦しんでいる姿を目にするようになった。でも、それが何なのかは分からなかった。

僕たちは疑問に思い始めたけど、それに触れるのは適切ではないと思ったので、長い間、その話をしなかった。

フレディが言い出したのは、それからずっと後になってからで、“君は僕が何に直面しているかわかっているはずだよね。これが僕のやりたいことなんだ”と話した。

おそらく皆、この病気は自分には影響しない、これは他の人に影響するものだと思っていただろうね。結局、フレディは早すぎたんだよ。

もし数ヶ月後に発症していたら、彼は生き延びることができただろうね。というのも、あの素晴らしい薬のカクテルが開発され、基本的に症状に対処し、エイズ患者が普通の生活を送れるようになったから。

フレディはその恩恵を受けることができなかった。彼はイギリスや世界で最も偉大な専門家の恩恵を受けたけど、当時の彼らは彼を救う知識を持っていなかった。

だから、こういう結果になってしまったことを、僕たちは永遠に悲しむことになるんだ」

Q:不思議ですよね。人間の性(さが)なのでしょうが、何でも共有し、何でも助け合う、本当に仲の良いグループなのに、なぜか話すことができない話題があるんですよね。

「ああ、その通りだよ。僕たちはとてもとても仲が良かったけど、踏み込めない領域があった。これもその一つだったけど、彼は普通に感じていたと思う。というのも、僕たちが普段踏み込まなかったもう一つの領域は、これは意外かもしれないけど、曲の意味なんだ。

僕たちは、曲を持ち込むとき、“この曲はこういうことについて書いたんだ”とは言わないんだ。そんなことはしない。曲を持ってきても、“この曲はこういうことを書いたんだ”とは言わず、“これが曲で、歌詞はこれで、メロディはこうで、聞いてみて、これをやってみよう”という感じで、いつもやっていた。

それから、みんなで一緒に取り組んだ。僕たちは一度も座らずに、“これは何だろう?何を言おうとしているのか”と考えたんだ。

すべては暗黙の了解だったんだ。僕たちは比喩で書いていたけど、それが何であるかは(他の人は)分からない。

アートとは別のものであり、それについて語られることを望まず、ただやりたいだけだ、という感じだった。僕たちは手に筆を持ち、キャンバスに絵を描いたけど、“君はここでこれをして、僕たちはここでこれをする”とは言っていない。本能的な相互作用のようなものだよ」