HOME > ニュース >

クリス・キムジー、チャーリー・ワッツがなぜローリング・ストーンズのメンバーだったのか、いつも不思議だったと語る

2021/10/12 16:50掲載
メールで知らせる   このエントリーをはてなブックマークに追加  
Charlie Watts
Charlie Watts
ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)を手がけたプロデューサー/エンジニアのクリス・キムジーは、チャーリー・ワッツ(Charlie Watts)がなぜストーンズのメンバーだったのか、いつも不思議に思っていたという。英Uncut誌のインタビューの中で語っています。

キムジーは1971年の『Sticky Fingers』から1981年の『Tattoo You』までストーンズと関わっていました。また彼はエルトン・ジョン、ポール・マッカートニー、ピーター・フランプトンなど、多くのアーティストと一緒に仕事をしています。

「チャーリーは何年経っても変わらなかった。ストーンズと初めて仕事をしたとき、『Sticky Fingers』では、バンドの中の個々の個性をあまり意識していなかった。彼らは、自分たちのサウンドやグルーヴの中に何かを求めている、強くて革新的なキャラクターだと感じていたが、彼らを知るにつれ、チャーリーはとても素晴らしい、素敵な人であることに気づいたんだ」

「何年経っても、なぜ彼がバンドにいたのかわからなかった。彼は他のメンバーとは違っていたからね。他のメンバーは、ミック(ジャガー)はそうは思わないだろうけど、全員がフロントマンだった。ビル(ワイマン)でさえ、そのようなペルソナを持っていた。チャーリーは後ろの方にいる物静かな男だったけど、彼がすべてをまとめていたんだ」

キムジーは、ワッツの“強烈な”エネルギーを称賛し、彼がドラムを激しく叩かなくても、非常に大きな音を出すことができると述べ、また、キムジーがスネアドラムに小さな調整を加えたことに気づき、わずかな変化を即座に理解したというエピソードも紹介しています。

「ほんの些細なことだっただけど、彼はその反応を熟知していた。こんな些細なことでも、すぐに反応してくれたのは驚きだった」

またワッツの唯一無二なアプローチを完全に再現することは誰にもできないだろうとも述べています。

「これまでに一緒に仕事をした多くのドラマーが“チャーリー・ワッツのような音を出したい”と言っていた。僕はこう言った、“まあ、幸運を祈るよ。彼には全然似てないけどね”。すべてはスタイルの問題なんだ。みんな自分はそれを持っていると思っているけど、チャーリーには、全体像を把握するための微妙な違いがたくさんあったんだ。ジャズ出身の彼の演奏には、ダイナミクスがあった。ただトントンと音を鳴らすだけではないんだ。彼は並外れていたんだよ」