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ジェネシスのトニー・バンクスはパンク・ファンにセックス・ピストルズのシングル盤にサインを頼まれたことがあった

2021/09/20 00:15掲載
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Genesis - CREDIT: Darryl James/Getty Images
Genesis - CREDIT: Darryl James/Getty Images
ジェネシス(Genesis)トニー・バンクス(Tony Banks)は1970年代末、耳にピアスをして革ジャンを着たパンク・ファンに街中で「トニー・バンクス! どうしてもサインが欲しいんだ!」と声を掛けられ、セックス・ピストルズ(Sex Pistols)のシングル盤にサインを頼まれたことがあったという。英ガーディアン紙の最新インタビューの中で話しています。

新しいツアーを控えたジェネシスは同紙のインタビューに応じ、その中でトニー・バンクスは、70年代末、プログレ・バンドの多くが音楽的嗜好の変化に困惑するなか、ジェネシスが1978年に彼らの最初のヒットシングル「Follow You Follow Me」をリリースした時のことを語っています。

「最後に残った僕たちは幸運だといつも思っていた。僕たちのライバルであるイエスやELPなどは、その時点で衰退していた。僕たちは、プログレの最後の砦だったんだ。実際、パンクの全盛期に“Follow You Follow Me”という最初のヒット・レコードを出しているんだ。それが僕たちをその時代に導いてくれたんだ。

面白いことに、ある日、(ロンドンの)ウォーダー・ストリートを歩いていたら、耳にピアスをして、ピンバッジを付けて、革ジャンを着ているパンクのフル装備の男がいたんだ。彼は僕のところに駆け寄ってきて“トニー・バンクス!どうしてもサインが欲しいんだ!”と言って、彼は(セックス・ピストルズの)“Pretty Vacant”のシングル盤を取り出して、僕にサインを求めたんだよ。僕が知っていたことが現実になった。人々は様々な嗜好を持っていて、マンネリ化していない。あれもこれも好きなんだよ」

フィル・コリンズは同じインタビューの中でこう話しています

「(パンクスたちが)嫌いなバンドの多くは、僕も好きではなかった。僕はいつも、自分たちはそのすべてから少し離れていると考えていた。パンクが起こったとき、僕たちは3回のアメリカツアーと3回のヨーロッパツアーなど、ものすごくたくさんの場所に行ったよ。以前は毎週のようにMelody Makerなどの新聞を取っていたけど、今はもう取っていない。家にいる間は、クラッシュのレコードもダムドのレコードも1枚も聞かなかったと思う。過ぎ去ったことだ」。

バンクスは次のようにも述べています。

「ジェネシスは常にレーダーから少し外れていた。今のトレンドに乗ったこともないし、賞をもらうこともないし、ただなんとなく...そこにいるだけ。でも、僕たちを好きになってくれる人たちは、本当に僕たちのことを好きでいてくれているんだ」