Neil Peart and Charlie Watts
ラッシュ(Rush)のSNSが、亡くなった
チャーリー・ワッツ(Charlie Watts)への追悼として投稿した、
ニール・パート(Neil Peart)とワッツが握手している写真。2003年のベネフィット・コンサートのバックステージにて撮影されたもので、ワッツから話しかけられたパートは予想だにしなかった出来事に驚いたという。パートは、この時の様子を2004年に出版した『Traveling Music』に記しています。
ローリング・ストーンズやラッシュらは、カナダのトロントで2003年7月30日に開催された、SARSからの回復を目的としたベネフィット・コンサートに出演しました。
以下『Traveling Music』より
「背の低い年配の男性が僕に歩み寄ってきて、手を差し出して何か言っていましたが、聞き取れなかった。“誰だろう?”と思い、片方のイヤーモニターを取り外して“すみません、聞こえませんでした”と言いました。
彼は再び笑顔で“こんにちは、私はチャーリー・ワッツです”と言った。
“ああ!”と僕はびっくりして、“こんにちは”と言い、そして、彼と握手をしました。
“もうすぐ出番なのか”と聞かれたので、“はい、もうすぐです”と答えると、彼は目を輝かせて“君を見ているよ!”と言いました。
もっとプレッシャーを感じることができれば、それはそれでよかったのかもしれませんが、僕はすでにテンションが最高潮に達していたので、チャーリー・ワッツや
ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)のことを考える余裕はありませんでした。
12歳半のときに『The T.A.M.I Show』や『エド・サリバン』で彼らを見たこと、レイクサイド・パークのミッドウェイで“Satisfaction”が唸っているのを聴いたこと、ロンドンの映画館で『Gimme Shelter』を観たこと、ケベックで深夜にチャーリーの美しいソロアルバム『Warm and Tender』を何度も聴いたこと、その他にもチャーリー・ワッツと彼のバンドが僕の人生の一部になったことはいくらでもあります。
後日、ゲディー(リー)からメールがあり、この場面について触れられていました。
ところで、ステージに上がる前、チャーリー・ワッツが君と握手をしに来たあの瞬間(最悪のタイミングで!)、君の顔が“a...この年寄りは誰だ? b...何がしたいんだ? c...ああ、神様、チャーリー・ワッツだ!”という動きをしているのを見たことは、僕は決して忘れないでしょう」
この時の様子は、ドキュメンタリー映画『Toronto Rocks』に収録されており、ネットにも映像が投稿されています。