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ジョン・ライドンが元バンドメンバーとの裁判に敗れ、伝記ドラマでセックス・ピストルズの楽曲が使用可能に

2021/08/24 10:34掲載
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Sex Pistol - photo by RB/Redferns
Sex Pistol - photo by RB/Redferns
ジョン・ライドン(John Lydon)は、セックス・ピストルズ(Sex Pistols)の伝記テレビドラマ『Pistol』にバンドの楽曲提供を拒否したことで、セックス・ピストルズの元バンド・メンバーであるスティーヴ・ジョーンズ(Steve Jones)ポール・クック(Paul Cook)から訴えられていました。英ガーディアン紙などによると、この訴訟でジョン・ライドンが敗訴しています。

ライドンは以前に、『トレインスポッティング』などのダニー・ボイル(Danny Boye)が監督・製作総指揮を務めるセックス・ピストルズの伝記テレビドラマ『Pistol』を「最も無礼なクソ映画」と呼び、このドラマへの楽曲提供を拒否していました。

このドラマはジョーンズが2018年に発表した回想録『Lonely Boy: Tales from a Sex Pistol』に基づいています。

ジョーンズとクックの代理人であるエドモンド・カレン弁護士は7月にロンドンの高等裁判所の判事に対し、バンドメンバーは1988年に、曲の使用については“多数決”で決定できると合意をしており、これはグレン・マトロックや故シド・ヴィシャスの遺産を管理するエステートも支持していると主張。

一方、ライドンの弁護士であるマーク・カニンガムは、ジョーンズの回顧録はライドンを「敵対的で好ましくないイメージ」で描写しており、ライドンのことを「いつももっとよこせと言ってくる、迷惑なガキ」と表現していると、書面による弁論で述べています。

ライドン側はまた、1988年の契約が一度も守られておらず、したがって無効であると主張しましたが、ジョーンズとクックはこれを「真っ赤な嘘」と呼んだと、英ガーディアン紙は報じています。

ロンドンの裁判所は8月23日、1988年に締結された契約の条件に基づき、多数決で許可されるライセンス権については、メンバー1人が拒否権を持つことはないと判断しました。

声明の中でジョーンズとクックは次のように述べています。

「我々は、本件に関する裁判所の判決を歓迎します。私たちの意思決定に明確さがもたらされ、バンドメンバーの集団的意思決定に関する合意が守られました。気持ちの良い経験ではありませんでしたが、私たちが前に進み、将来的にはより良い関係で協力していくために必要なことだったと考えています」

ドラマ『Pistol』は2022年に放送予定です。