Sgt. Pepper’s Musical Revolution (c)BBC (c)Apple Corps
ビートルズ(The Beatles)『Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band』の50周年を記念して英国で6月に放送されたBBCドキュメンタリー『Sgt. Pepper’s Musical Revolution』。『サージェント・ペパー〜ビートルズの音楽革命〜』の邦題でNHK BS1にて11月3日(金・祝)に放送されます。
番組では未発表の音声テープをもとに、4人のメンバーが5か月にわたってアビーロードのスタジオで試みた、多彩で奇想天外な音楽的実験や収録手法を徹底解剖。案内役はイギリスの作曲家ハワード・グッドール。
●『サージェント・ペパー〜ビートルズの音楽革命〜』
NHK BS1 2017年11月3日(金) 午後9時00分(49分)
ロック史に残る永遠の1枚と呼ばれるアルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」が発表されてから50年。未発表の音声テープをもとに、ジョン・レノンやポール・マッカートニーら4人のメンバーが5か月にわたってアビーロードのスタジオで試みた、多彩で奇想天外な音楽的実験や収録手法を徹底解剖する。
案内役はイギリスの作曲家ハワード・グッドール。ジャズやクラシック、外国音楽がロックに融合していく過程を、楽器を実演しながら、素人にも分かりやすく説明。
「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」「ペニー・レイン」などの名曲の数々が誕生した舞台裏・・・ロンドンから届いたファン必見の作品です。
〜イギリス 2017年 Apple Corps/BBC制作〜
<番組スタッフから>
【番組の見どころは?】
「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」の幻想的で風変わりなサウンド、型破りの構成がどうやってうまれたか、知っていますか?
「ペニー・レイン」で起用されたハーモニウムという足踏み式オルガンや、ピッコロ・トランペットという珍しい楽器、その陰にバッハの影響があったことは御存知ですか?
“音楽史に残る名盤ベストワン”とも呼ばれる名作の発表から50年になるのを記念して、版権を持つ英アップル社がBBCとタッグを組んで制作した番組です。レコーディング中にレノンやマッカートニーが交わした皮肉やイラつき交じりの会話を随所に散りばめながら、収録曲をトラックごとに分析したり、コード進行の工夫を実演つきで比べてみたり・・・ファンなら文句なしに楽しめます。でも実は私自身は「ビートルズファンでもないし、音楽も詳しくない・・・」。しかし、この番組は「なるほど、ガッテン、お見事!」と拍手喝采しながら楽しめました。
いま聴いても、新鮮な発見に満ち溢れている「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」。その音楽革命の醍醐味を、ぜひ味わって下さい。
【この番組を取材するなかで新しい発見や、驚いたことはありましたか?】
この名盤が発表されたのは1967年の6月1日。原版の番組は今年6月に本国イギリスで放送されました。本来であれば、同じタイミングで日本でも放送できればベストだったのですが、放送権を購入する交渉や、英語からの翻訳など日本語版の制作に要する期間などもあり、秋深まる頃になっての放送となりました。
ただ、著名ミュージシャン関連の番組は、売り値が高額になるケースが多いのですが、この番組については違いました。また、このジャンルの番組を配給する会社は、通常、NHKよりも、より好条件を提示する日本のCS各社などを選ぶケースが多いのですが、それも今回は違いました。
イギリスの制作サイド、特にビートルズの版権を持つ英アップル社が、「できるだけ多くの日本の人々にアクセスできる形での放送」という観点から、公共放送であるNHKという選択肢を重視した・・・あくまで憶測ですが、制作責任者としてこう感じています。
【心に残った言葉は?】
番組のラストコメントは英語で “Being for the benefit of us all.”
つまり、「私たち、みなのために」
収録曲の一つ “Being for the Benefit of Mr. Kite”に引っかけた言葉ですが、この曲はレノンがふと立ち寄った骨とう品店で見かけた、昔のサーカスのポスターにヒントを得て作った曲で、歌詞はすべて、そのポスターからとった言葉で構成されている、とか。
(番組プロデューサー icy18)
https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/9999/2145567/