デヴィッド・ボウイ(David Bowie)は『★(Blackstar)』に続く、もう1枚アルバムを作る考えがあったようで、亡くなる1週間前、新たに書いた5曲のデモがあるからスタジオに入りたいと
トニー・ヴィスコンティ(Tony Visconti)に語っていたようです。ヴィスコンティが米ローリングストーン誌の最新インタビューで明らかにしています。
ヴィスコンティによれば、ボウイは「亡くなる1週間前に彼と『★』の続きを作ろうと話をした。興奮したよ。私も彼も少なくともあと数か月は生きると思っていた。彼も次のアルバムを作ることを楽しみにしていたんだけど。内情に通じていないので正確には分からないけど、彼はその電話の後に病気が急激に悪化してしまったのだと思う」と説明しています。
ヴィスコンティはまた、『★(Blackstar)』セッション時のボウイの状態についても語っており、「彼は化学療法を終えたばかりで眉毛も髪の毛もなかったのでバンドに病状を秘密にしておくのは無理だった。彼は私に個人的に話をしてくれた。彼から直接それについて聞いた時、私は本当に胸が詰まる思いだった」と述べています。またヴィスコンティは、『★(Blackstar)』の制作中、ボウイの歌詞やそのトーンに気付き、彼に「なんて抜け目のないやつだ。これをお別れのアルバムとして作ったんだね」と言ったそうで、ボウイはそれを聞いて、ただ笑っていたそうです。
ヴィスコンティによれば、ボウイの健康状態は2015年の中頃には一時良くなったようですが、11月になり再発。体中に転移していったようです。
ヴィスコンティは「彼は本当に勇敢で勇気のある人だった」「とても癌を患っているとは思えないエネルギーのある人だった。決して恐れを見せずに、彼はただアルバムを作ろうとしていた」と述べています