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スティーヴィー・ワンダーのコラボレーター プロデューサー/シンセサイザーのパイオニア、マルコム・セシルが死去

2021/03/29 11:40掲載
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Malcolm Cecil
Malcolm Cecil
スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)との共同作業で知られる、プロデューサー/マルチ・インストゥルメンタリスト/シンセサイザーのパイオニア、マルコム・セシル(Malcolm Cecil)が死去。84歳でした。ボブ・モーグ財団(Bob Moog Foundation)のツイッターも「伝説的なクリエイティブの天才、ミュージシャン、エンジニア、プロデューサー、そしてシンセサイザーのパイオニアであるマルコム・セシル氏の逝去を、心よりお悔やみ申し上げます」と訃報を伝えています。同財団は、セシルが亡くなる前に長い病気と闘っていたことも伝えています。



マルコム・セシルはロンドン生まれ。50年代から60年代にかけてジャズベーシストとして音楽のキャリアをスタートさせる。その後、ニューヨークに拠点を移し、ロバート・マーゴーレフと電子音楽デュオ、Tonto's Expanding Head Bandを結成する。TONTOとは「The Original New Timbral Orchestra」の頭文字をとったものであり、セシルが開発した世界最大の多音色ポリフォニックアナログシンセサイザーの名前でもある。

Tonto's Expanding Head Bandは2枚のアルバムしかリリースしていないが、彼らの影響は他のアーティストたちとの制作でより明確に示されている。

スティーヴィー・ワンダーは、セシル、マーゴーレフ、そして彼らの革新的なTONTOシンセサイザーを『Music of My Mind』(1972年)、『Talking Book』(1972年)、『Innervisions』(1973年)、『Fulfillingness' First Finale』(1974年)の計4枚のスタジオアルバムに参加させた。セシルは、その4枚のすべてで共同プロデューサーを務めた。

セシルは70年代から80年代にかけて、アイズレー・ブラザーズ、ビリー・プレストン、クインシー・ジョーンズ、ランディ・ニューマン、ドゥービー・ブラザーズ、ジェイムス・テイラー、ギル・スコット・ヘロン、リトル・フィート、スティーヴン・スティルスなどとも共演した。