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ビートルズの新ドキュメンタリー(監督ピーター・ジャクソン)の一部がショーケースで上映 「神話を覆す全く新しい映画」

2020/01/29 15:55掲載
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The Beatles - photo credit: Apple Corps Ltd
The Beatles - photo credit: Apple Corps Ltd
サイトVarietyによると、『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソンが監督するビートルズ(The Beatles)の新たなドキュメンタリー映画の一部が、先週末に開催されたユニバーサル・ミュージックの年次ショーケースで上映されたという。

このドキュメンタリー映画は2019年1月に制作が発表された作品で、アルバム『Let It Be』制作時のセッションに新たな光を当てたもの。1969年1月2日から1月31日の間にスタジオで撮影されたビートルズの約55時間にわたる未公開映像を基に制作されています。

アップル・レコードの代表ジェフ・ジョーンズは、この映画について「私たちは『Let It Be』セッションがビートルズにとどめを刺したという神話を覆すであろう全く新しい映画を作りました」とショーケースにてコメントしています。

ショーケースでは、数分のプレビューを上映。Varietyは、

「確かに映画『Let It Be』に対する驚くべき逆のストーリーが展開されている。ヴィジュアル的にも精神的にも明るく、ビートルズが冗談を言ったり、お互いをからかったり、ふざけたアクセントで歌ったり、ヴィンテージのMoptop hijinksを楽しんだりしている多くのショットがある。また、アルバム『Abbey Road』の曲をリハーサルするバンドのシーンもたくさんある。ソロ・アルバムに登場するような曲のラフなヴァージョンもある。ビートルズのファンはこの映画に夢中になるだろう」

とレビューしています。

ピーター・ジャクソンは1年前、この映画について「55時間分の未公開映像と、140時間分のオーディオを使わせてもらうことができるので、この映画をビートルズ・ファンが長い間夢見ていた “現場に立ち会う”という究極の映像体験にしようと思っている。つまりタイム・マシーンに乗って1969年に戻り、スタジオで4人が素晴らしい音楽を作っている現場に居合わせるような体験です」とコメントしていました。

映画の基となった映像は、元々はテレビの特別番組のために撮影されたもの。『Let It Be』のアルバムと映画は、当時バンドがうまくいかずに苦しんでいたというニュアンスでしばしば語られてきましたが、ピーター・ジャクソンは「実際は神話とはずいぶん違うものだったと知って安心しました。マイケル・リンゼイ=ホッグが、解散の18か月前に撮影した映像、そして音源をすべて確認したところ、これらが素晴らしい宝の山だということに気づきました。もちろん感情的な行き違いの瞬間も捉えられていますが、これは、このプロジェクトが長年言われいたような仲違いの記録ではありません。ジョン、ポール、ジョージ、リンゴの4人が、今やクラシックな楽曲を一から共に作りあげていく様子は、素晴らしいだけでなく、面白く、気分が高揚する体験で、また彼らの仲の良さには本当に驚かされます」とも述べています。また「このような素晴らしい映像を託してもらえたことをとても光栄に思っています。この映画を作ることは、私にとっては心から楽しい作業になるでしょう」とも1年前に語っています。

ピーター・ジャクソンは、第一次世界大戦のドキュメンタリー映画『They Shall Not Grow Old』のプロデューサーのクレア・オルセンと編集者のジャベス・オルセンと共にこの作品に取り組む予定。映像は『They Shall Not Grow Old』のために開発された映像修復の技術を用いて新品同様の状態にレストアされる予定です。

映画の公開日やタイトルはまだ発表されていません。Amazonなどによると、10月には『Get Back: The Beatles』という本が出版される予定です。

この映画はポール・マッカートニー(Paul McCartney)リンゴ・スター(Ringo Starr)オノ・ヨーコ(Yoko Ono)、オリヴィア・ハリソンの完全な協力のもとに制作されています。