NHK『ETV特集「青春は戦争の消耗品ではない 映画作家 大林宣彦の遺言」』(c)NHK
末期ガンを宣告された映画作家・大林宣彦が43作目に選んだテーマは“戦争”。映画人生の集大成に挑む大林監督の1年を追ったドキュメンタリー『青春は戦争の消耗品ではない 映画作家 大林宣彦の遺言』がNHK Eテレで再放送決定。12月13日(水)深夜に放送されます
●『ETV特集「青春は戦争の消耗品ではない 映画作家 大林宣彦の遺言」』
初回:NHK Eテレ 2017年9月2日
再放送:NHK Eテレ 2017年12月14日(木) 午前0時00分〜 ※13日(水)深夜
「転校生」や「時をかける少女」などで知られる映画作家・大林宣彦。末期ガンを宣告された今、「戦争」をテーマにした新作に挑戦している。完成までの日々を追う魂の記録。
末期ガンを宣告された映画作家・大林宣彦、79歳。43作目に選んだテーマは“戦争”。華麗でポップな映像世界で知られた大林監督が、なぜ今、戦争を描くのか。そこには軍国少年だった頃の記憶、そして青春を戦場で過ごした父の姿があった。新作「花筐(はながたみ)」のシナリオには、太平洋戦争へ向かう青年たちの葛藤が書き込まれた。「青春が戦争の消耗品だなんてまっぴらだ」。映画人生の集大成に挑む大林監督の1年を追う。
【語り】原田知世
<番組スタッフから>
【どんな番組ですか?】
大林宣彦監督の43作目「花筐」制作の一年の記録です。この新作『花筐』のメッセージは『戦争』。しかし、華麗でポップな映像世界を作り出す大林映画にあって「戦争」はあえて避けてきたテーマでした。しかし戦争を知っている世代の生き残りとしての責務を果たすため、命がけで「今」に問いかけます。
【番組の見どころは?】
79歳の大林宣彦監督が撮影前日にガンが発見されながらも、映画完成の最後の最後まで、全く妥協せず映画作りに身を捧げる日々に密着しました。この番組は単なる闘病記でも、映画のメイキングありません。巨匠と呼ばれる大林監督であっても、いや、だからこそ、一つの作品にこんなにも命がけになるその姿は誰の胸をも打つのではないでしょうか。
【この番組を取材するなかで新しい発見や、驚いたことはありましたか?】
新作「花筐」は監督40年前の「幻のデビュー作」です。その後、時期を失いながらも決して諦めなかった本作を新たに「戦争」を大きな軸にして加筆しました。しかし、その台本も現場で何度も何度も変えていくのです。その変化の先に生まれた「大林世界」は…とてつもない名作の誕生です!
【心に残った言葉は?】
「僕は戦争反対とは言えない、戦争嫌だとしか言えない。(戦争に)反対する権利もない、それはかつての軍国少年ですから」(大林監督インタビュー)
(番組ディレクター)
http://www4.nhk.or.jp/etv21c/x/2017-12-13/31/26810/2259594/