楽しみながら学べる「ジャズの歴史書」。名著として長い間読み続けられている、ジャズ評論家・油井正一氏の1冊が復刊。『生きているジャズ史』の文庫版がリットーミュージックの立東舎文庫から9月20日に発売されます。
ジャズという音楽の歴史を、創世記の時代状況から有名アーティストのエピソード、さまざまなスタイルの栄枯盛衰、背景にある人間模様や人種問題までを織りなして語る「ジャズの歴史書」です。
文庫版解説は
菊地成孔。
●立東舎文庫
『生きているジャズ史』
著者:油井 正一
定価:972 円(本体900円+税)
仕様:A6判/ 400ページ
発売日:2016.9.20
ISBN:9784845628469
■はじめに
■ジャズ史の背景
■初期のニグロ・ジャズメンたち
■ルイ“サッチモ”アームストロングを分析する
■エメット・ハーディという男
■ジャズにおける人種的偏見
■レコードをききながらの妄想
■ジャズ・ヴォーカルの変遷と鑑賞
■ジャズにおける模倣の問題
■ブギー・ウギー物語
■ジーン・クルーパ物語 ――シカゴ・ジャズの一断面――
■ベニー・グッドマンという男
■エディ・コンドンという男
■ウディ・ハーマンという男
■ディキシー・ランド・スタイル
■ディキシーランド・リヴァイヴァル
■カナ書き談議
■デューク・エリントンという男
■クール・ジャズ
■モダン・ジャズに関するノート
■ジャズの将来について
■ファンキー考
■チャーリー・パーカーの死の瞬間におけるモダン・ジャズ界を斬る
■一九六七年のジャズに思う
■一九八八年のジャズに思う
◎文庫版解説:菊地成孔
<著者 プロフィール>
油井 正一(ゆい しょういち)
大正7年(1918年)8月15日、神奈川県横浜市に生まれる。大正13年、兵庫県神戸市に移住し、神戸市立尋常小学校、兵庫県立第三神戸中学校を経て、昭和16年3月に慶應義塾大学法学部政治学科を卒業。昭和11年頃よりジャズに興味をもち、レコード蒐集と研究を始め、昭和14年より『ヴァラエティ』(のちに『ダンスと音楽』と改称)にジャズ評論の寄稿を開始する。昭和27年より『ミュージック・ライフ』に寄稿(昭和27年11月号〜12月号に「ジャズの背景」、昭和29年9月号〜昭和31年11月に「生きているジャズ史」を連載)。昭和30年4月、神戸より上京。以後ジャズ評論界の草分けにして第一人者として活躍する。平成8年、勲四等瑞宝賞。平成10年(1998年)6月8日、脳こうそくのため東京都目黒区の国立病院東京医療センターで死去、79歳。