坂本龍一が劇中音楽を担当。李相日監督が作家・吉田修一の同名小説を映画化した『怒り』の予告編映像が公開。主演は渡辺謙。共演は、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、広瀬すず、宮﨑あおい、妻夫木聡ほか。9月17日(土)より全国東宝系にて公開
『怒り』は、現場に「怒」という血文字を謎として残したまま未解決になった夫婦殺人事件と逃亡を続ける犯人像を軸にした3つのストーリーが描かれた作品。
今回、坂本は原作や脚本を読んで李監督からのオファーを快諾。撮影現場の見学や李監督との度重なるディスカッションをもとに音楽を制作したという。録音は米ワシントン州にあるバスティア大学内のチャペルで実施され、演奏はノースウェスト交響楽団が担当しています。また坂本が手掛けた主題曲の演奏には、クロアチアのチェロ・デュオ
2CELLOSが参加しています。
●坂本龍一 コメント
李相日さんと初めて仕事をした。
事前の噂では大変に難しい人だという。
実際に仕事をしてみると、なるほどしつこく、粘り強くこちらに様々な要求をしてくる。
しかしそれは「もっとよい方法があるのではないか」「もっとよくなるのではないか」という
李さんの作品へのこだわりからくるものであり、モノを作る人間ならば当然の欲求であって、
逆にそれがないのがおかしいと言わざるを得ない。
「怒り」は日本映画としては珍しくエンターテインメントに流されず、骨太でパワフルな映画になったと思います。
●李相日 コメント
「怒り」……これは誰の目にも見えるわけではない。けど、間違いなく誰の側にもあるもの。
そんな雲をも掴み取ってしまうような鋭い感性が坂本さんには存在する。
映像から受けた刺激と、僕のゴタクに忍耐強く耳を傾け、ミリ単位に及ぶ緻密で壮大なサウンドが生み出される。
登場人物たちは多様な顔を見せ始め、シーンは様々な解釈を生じさせていく。もっと深く、もっと濃密に…
思えば、“坂本龍一”という名の大きさに呑まれぬよう自分を叱咤していた。
気付けば、呑まれたのは、「怒り」に臨む坂本さんの姿勢。剥き出しの、その情熱に。
●2CELLOS コメント
このような日本映画の大作に、そして日本を代表する偉大な作曲家、坂本龍一氏とご一緒できて大変光栄です。
僕たちは2人とも映画やアニメなど、日本の文化が大好きなので、このプロジェクトに参加できてとてもワクワクしています。
●『怒り』
9月17日(土)より全国東宝系にて公開
<ストーリー>
八王子で起こった夫婦殺人事件。
現場に“怒”の血文字を残し、顔を整形し、全国に逃亡を続ける犯人の行方は知れず。
事件から1年後。
千葉の漁港で暮らす洋平(渡辺謙)・愛子(宮﨑あおい)親子の前に現れた田代(松山ケンイチ)。
東京の大手企業に勤める優馬(妻夫木聡)が街で偶然出会った直人(綾野剛)。
沖縄の女子高生・泉(広瀬すず)が無人島で遭遇した田中(森山未來)。
前歴不詳の3人の男の中に、あの殺人犯がいるのか?
あなたを信じたい――。そう願う我々に驚愕の結末が突きつけられる。
<スタッス/キャスト>
原作:吉田修一(「怒り」中央公論新社刊)
監督・脚本:李 相日
出演:渡辺 謙 森山未來 松山ケンイチ 綾野 剛 広瀬すず 佐久本 宝 池脇千鶴 ピエール瀧 三浦貴大 高畑充希 原 日出子 宮﨑あおい 妻夫木 聡
公式サイト:
http://www.ikari-movie.com/(C)2016「怒り」製作委員会