イギー・ポップやレミーが出演した90年代SFカルト作品『ハードウェア』が初DVD＆ブルーレイ化

超面 白いのに今まで国内では一度もDVD化されてこなかった近未来・マシーン・アクションのカルト傑作と名高い『ハードウェ ア』（90）を、初DVDと初ブルーレイにて7月15日（水）に発売する運びとなりました。 『ハードウェア』は、1990年にイギリス、アメリカなどで公開され大ヒットをとばし、『ターミネーター』を凌ぐSFハイパーア クションの最新作として、翌年、日本に上陸。放射能に汚染された荒廃した世界で、人間殺戮マシーン“マルコ13”が、 制御不能なサーチ＆デストロイを展開。制作費150万ドルという超低予算映画ながら、あまりもの面白さでまさかまさか の大ヒットとなり、思わぬ収益が原因で製作者たちの間では仲間割れが起こった作品。米国人気映画サイト“ONLY GOOD MOVIES BLOG”選出「史上最高のロボット映画ベスト85」の第1位に輝く超人気作。 監督は南アフリカ出身で当時24才のリチャード・スタンリー。ダリオ・アルジェント作品に影響を受けたというスタンリー は、強烈な色彩設計と網膜を直撃するストロボ・エフェクト、そしてディテールを追求した美術デザインのアヴァンギャル ドによって『ターミネーター』に比肩する近未来SFホラーの世界観を確立。

本作を語る上で外せないのが音楽=ロック。本編では、冒頭から、架空のラジオ局“WARラジオ”のDJアングリー・ボ ブ役として、”ゴッドファーザー・オブ・パンク”とも呼ばれるイギー・ポップが声の出演で定番の淫力を炸裂。制作前には この役柄を演じると噂が広まっていたセックス・ピストルズのジョン・ライドンは、自身のバンド、パブリック・イメージ・リミ テッドの「The Order of Death」（1984年作「This Is What You Want... This Is What You Get」より）が映画本編で使 われ、別のかたちで本作に関わることとなった。そしてアイルランドのミュージシャン、シネイド・オコナーが演じる予定 だった役柄をジャック・ダニエルと引き換えに暴走ロックンロールの帝王、モーターヘッドの極悪レミーが強奪（したかは 分からないが）、水上タクシーを運転してキルド・バイ・デスな台詞を披露、カーラジオをつけてモーターヘッドの「Ace of Spades」（1980年作「Ace of Spades」より）をお見舞いする。ちなみにレミーは台本にあった台詞がくだらないとしてす べてオリジナルな台詞を発言、撮影現場では役柄の小道具として渡された本物の銃をホルスターから抜こうとして手が 滑り、銃を海に落として失くすという極悪ぶりを発揮している。他にもインダストリアル・メタルの重鎮ミニストリーの 「Stigmata」（1988年作「The Land of Rape and Honey」より）、淫力魔人イギー・ポップの「Cold Metal」（1988年作 「INSTINCT」より）が本編で使われ、ダリオ・アルジェント『フェノミナ』(1984)、アレハンドロ・ホドロフスキー『サンタ・サン グレ／聖なる血』(1989)などを手掛けたサイモン・ボスウェルによる暗黒感・終末感を醸し出す映画音楽など、世の終焉 サイバーパンクSFホラーまみれな本編を盛り上げる仕様となっている。ミニストリー「Stigmata」が使用されるシーンで テレビに映っているバンドは何故かGWARである