Felt / Crumbling the Antiseptic Beauty
80年代に人気を博したネオアコ/ギターポップ・バンド、
フェルト(Felt)。彼らの初期アルバム5タイトルが紙ジャケット再発。いずれも英国オリジナル盤のジャケットやインサート、さらに当時の日本盤の帯やライナーノーツもできる限り再現した限定仕様でのリリースです。リイシュー元はDisk Union。
対象となるのは
●『Crumbling the Antiseptic Beauty(邦題:美の崩壊)』 (1982年)
●『The Splendour of Fear(邦題:毛氈[もうせん])』 (1984年)
●『The Strange Idols Pattern and Other Short Stories(邦題:彩霞)』(1984年)
●『Ignite the Seven Cannons(邦題:カスピの詩人)』 (1985年)
●『Forever Breathes the Lonely Word(邦題:微睡みの果てに)』 (1986年)
の5タイトル。2月26日発売。各2,940円
●『Crumbling the Antiseptic Beauty(邦題:美の崩壊)』 (1982年)
1982年にCHERRY REDから発表された6曲入りのデビュー・アルバム。オリジナルのタイトルは『Crumbling The Antiseptic Beauty』。
ネオアコ~インディ・ポップ界の名プロデューサーであるジョン・A・リヴァースがプロデュースを担当した本作は、ローレンスのつぶやくような歌声やモーリスの儚いギター、ゲーリー・エインジのドタバタなドラムなど、フェルトの世界観はこの頃から創出されており、彼らの初期衝動とまだ拙さも感じさせるぎこちなさも記録された作品。
ジャケットは、UKオリジナル盤では激レアな全顔ヴァージョンを採用(当時の日本盤アナログもこのヴァージョンのデザイン)。
●『The Splendour of Fear(邦題:毛氈[もうせん])』 (1984年)
CHERRY REDから1984年に発表されたセカンド・アルバム。オリジナル・タイトルは『The Splendour Of Fear』。
前作に引き続き6曲入りのアルバムで、プロデュースもジョン・A・リヴァースが担当。ローレンス曰く「もっとも完成したフェルトのレコード」と言われており、中でもモーリスが奏でる凛々しくも耽美なギターは白眉。本作にはベースとしてミック・ロイドが参加。
ジャケットは、アンディ・ウォーホルが監督した『チェルシー・ガール』のポスターがオマージュされている。
●『The Strange Idols Pattern and Other Short Stories(邦題:彩霞)』(1984年)
1984年にCHERRY REDから発表されたサード・アルバム。オリジナル・タイトルは『The Strange Idols Pattern And Other Short Stories』。
プロデュースは、XTCやストーン・ローゼズなどで知られるジョン・レッキ―が担当。全9曲からなる本格的なアルバム仕様となっており、さらに、よりポップへと振れた内容のため“ネオアコのフェルト”としての印象を決定付けたアルバム。
本作は、ルー・リードのようなローレンスのヴォーカル、モーリスの柔軟かつ創造性のあるギター・プレイ、シンプルに刻まれるドラムとベースなど、ギター・ロック然としたバンド・サウンドが特徴的。
●『Ignite the Seven Cannons(邦題:カスピの詩人)』 (1985年)
CHERRY REDから1985年にリリースされた4作目。オリジナル・タイトルは『Ignite The Seven Cannons』。プロデュースは、コクトー・ツインズのロビン・ガスリーが担当。
本作から、現在プライマル・スクリームで活動しているマーティン・ダフィがキーボードとしてメンバー入りし、ベースもミックからマルコ・トーマスへと変わっている。ロビンのプロデュースということで、全体的に淡いリヴァーブのかかった音像の中、ダフィのしなやかなキーボードとモーリスの優美なギターがスリリングに響く秀作。M-5「プリミティヴ・ペインター」ではコクトー・ツインズのエリザベス・フレイザーがヴォーカルで参加。本作後、ギターのモーリスが脱退している。
●『Forever Breathes the Lonely Word(邦題:微睡みの果てに)』 (1986年)
アラン・マッギーで知られるCREATIONへ移籍して2作目、1986年に発表された通算6作目となるアルバム。オリジナル・タイトルは『Forever Breathes The Lonely Word』。
プロデューサーは再びジョン・A・リヴァースを起用。ジョンもこの頃はジャズ・ブッチャーやクローズ・ロブスターズ、パステルズなどを手掛けており、お互いに円熟味を増した頃の邂逅となった。ギターのモーリスが脱退したことにより、サウンドの要がマーティン・ダフィのキーボードへと移り変わり、その為バンド・サウンドとしてもひとつの極みへと達したような、フェルトのもうひとつの“ネオアコ名盤”として評価されている。ジャケットの人物はマーティン・ダフィです。
※コメントはメーカーインフォより