Jah Wobble & Bill Sharpe / Kingdom of Fitzrovia
パブリック・イメージ・リミテッド(Public Image Ltd)での活躍でも知られる
ジャー・ウォブル(Jah Wobble)が、
シャカタク(Shakatak)のキーボーディスト、ビル・シャープとのコラボ作『Kingdom of Fitzrovia』をリリース。海外で4月10日予定
以下、新譜インフォより
御存じ元P.I.L.のベーシストでDUBマスターのジャー・ウォブル。近年は、元P.I.L.のキース・レヴィンとのコラボ作が続き、往年のファン達を歓喜させていました。今までも日本民謡とDUB のコラボなど、意表を突く作品を発表してきたウォブルですが、今回の作品は、また違った意味で往年のファンを大きく”裏切る”内容なのです!と、言うのも今回コラボしているのは、ブリティッシュ・スムース・ジャズ界のスター・グループ「シャカタク」のリーダーでキーボード奏者のビル・シャープ!まるで、縁遠い存在に見える二人。しかし、ビル・シャープは、かつてゲイリー・ニューマンとのコラボ作品をヒットさせた事もあり(元BBCのスタジオ・マネージャーだった)、多くのロック、ポップス系のミュージシャンやプロデューサーと人脈があります。
ウォブル自身も「多くの人は、私とビル・シャープとの共演が上手く行く訳が無い。と思うだろう。」と前置きした上で、しかし、二人には多くの共通点がある。とも言っています。それは、ハービー・ハンコック在籍時のヘッド・ハンターズやウェザー・リポートなどのジャズ・ファンク・グループに多大な影響を受けている事。本作はまさに、そんな雰囲気。’70 年代後半からア-リ-’80’s 辺りのフュージョン・グループを彷彿とさせるサウンドなのです!タイトルに出てくる「フィッツロヴィア」はロンドン中心部にある一角。昔はV・ウルフ、B・ショー、A・ランボー等の文豪達が住んだ街として知られ、現在も古い外観は残るものの、近代的なビルも建ち、住民の貧富の差が広がるなど、不釣り合い(正反対な)ものが混在する街へと変化を遂げた。との事。まさにタイプの違う二人のコラボを象徴しているかのよう。
他に、ジャー・ウォブル&ジュリー・キャンベルのアルバム「Psychic Life」(2011)にも参加したドラマーのマーク・レイトン・ベネットとトランペッターのショーン・コービーが全面参加。ソロ・パートの大半はトランペッターのショーン・コービーによるもの。ファンキーなリズムをバックに演奏されるダークな旋律は、晩年期のマイルス・デイビスのサウンドに近いものも感じさせます。とにかくスタイリッシュでグルーヴィー、そしてスペーシー。特にベースの肉厚感は本当にカッコイイ!ウォブルの長年の ファンの方々にとっては、ロック色が皆無で意表を突く作品かもしれませんが、これはこれで、ファンク、スピリチュアル、レアグルーヴの延長線上にあるダンス・ミュージックと捉えていただいてもいいですし、ビル・シャープのファンの方々にとっては、古き良き時代を彷彿とさせる直球フュージョン作品として楽しんでもらえると思います。あまりに異色の顔合せながら、どちらのファンにも媚びない、全く新しい、この二人だからこそ可能なサウンドが完成しました!
●『Kingdom of Fitzrovia』
1. You Make Me Happy (6:47)
2. Rush Hour (3:05)
3. Kingdom of Fitzrovia (8:01)
4. Spanish Place (6:44)
5. Loquacious Loretta (7:58)
6. In the Beat of the Night (9:05)
7. Matter Transfer (6:54)
8. Serenades & Serendipity (8:42)
メンバー :
Bill Sharpe (p,key)
Jah Wobble (eb)
Marc Layton-Bennett (ds)
Sean Corby (tp, flh)
PJ Higgins (vo, M-1)
Fredrik Karlsson (g, M-1)
Jonas Persson (drum programming, M-2)