HOME > ニュース >

ジェフ・ダウンズ、イエス『Drama』で方向性をかなり変えた理由/トレヴァー・ホーンの独自性について語る

2026/03/19 20:25掲載
メールで知らせる   このエントリーをはてなブックマークに追加  
Geoff Downes
Geoff Downes
ジェフ・ダウンズ(Geoff Downes)はAllMusicの新しいインタビューの中で、ダウンズとトレヴァー・ホーン(Trevor Horn)が参加して制作されたイエス(Yes)の『Drama』で方向性をかなり変えた理由を話し、またトレヴァー・ホーンの独自性は何だと思うか?の質問にも答えています。

Q:数年前にイエスのライヴを観たとき、「Machine Messiah」を演奏してくれて嬉しかったんですが、あれはイエスで最もヘヴィな曲でしょうか?

「そうだね、少なくとも『Drama』の中では最もパワフルな曲だと思う。トレヴァー・ホーンと僕がイエスに加わったことで、バンドは新しい世代へと一気に飛躍したと思う。それがまさに80年代への移行だった。その流れは、エイジアのファーストのアルバムの翌年にリリースされた『90125』で、より顕著に表れていると思うよ。

当時は本当に大きな変化の時期だった。70年代に活動していた多くのバンドが、80年代に入ると自分たちを再発明し始めた。トレヴァーと僕がイエスに加わったことで、音楽にまったく新しい次元が持ち込まれたと思っている。ただ当時、筋金入りのイエスのファンたちは、それを受け入れるのにかなり消極的だった。彼らには、トレヴァーと僕は“ポップ畑の連中”が、70年代に築かれた崇高なプログレの世界に入ってきたように見えたんだろうね。

でも、時が経つにつれて、多くのファンがこのアルバムを受け入れるようになり、イエスのキャリアにおけるひとつの重要な節目、転換点として評価するようになってきたと思う」

Q:『Drama』は、過小評価されているイエスのアルバムだと思いますか?

「そうだね、時間が経つにつれて、“評価される”ようになってきたと思う。多くのファンが僕に“イエスのアルバムの中でもお気に入りの一枚だ”と言ってくれる。ただ当時は、新しく加わった僕らがどんな連中なのか、そしてバンドがどこへ向かうのかについて、かなり疑念があったと思う。実際、僕らは方向性をかなり変えたからね。イエスはそれまで、川や山といったものからインスピレーションを得た、牧歌的で壮大な楽曲で知られていたから。いわば田園的な世界観だった。

でも僕らが加わってからは、機械とか送電塔だとか、トレヴァーが特に得意としていたような、よりテクノロジー寄りの歌詞を取り入れるようになったし、それに加えて、最新のシンセサイザーもたくさん使った。僕自身もサンプリングなんかを使っていたし――それは当時としては、ほとんど前例がなかった。イエスもそれまで、そういったものを使ったことがなかった。だから、イエスらしさの要素は残しつつも、同時にある種のテクノロジー的な感触を持ち込んで、新しい世代へと橋渡ししたと思う。それは、まさに80年代で、多くのバンドが変化した時代だったんだ。

例えばジェネシスを見ても分かるように、70年代に似たようなプログレッシブ・バンドだったのが、ずっとハードエッジで、ほとんどポップロックと言える方向へと変化したよね。だから、80年代は本当に多くのアーティストに変化をもたらした時代だったと思う。70年代に大作志向の長い楽曲や大規模なステージ演出をやり尽くしたことで、“もう次に進むべきだ”と物事が変わり始め、音楽そのものが変わり始めたんだ」

Q:プロデューサー兼アーティストとしてのトレヴァー・ホーンの独自性は何だと思いますか?

「トレヴァーに出会えたのは本当に幸運だった。彼が僕に最初の大きなチャンスを与えてくれたからね。70年代半ば、僕はイングランド北部の音楽学校からロンドンに出てきたばかりで、『Melody Maker』に載っていた求人広告に応募したんだ。『Melody Maker』は当時、ミュージシャンの仕事を探すうえでの“バイブル”みたいな存在だった。当時ちょうどトレヴァーが、ディスコシンガーのティナ・チャールズのためにポップバンドを組もうとしていてね。オーディションを受けに行ったら、彼が“君に決まりだ”と言ってくれたんだ。それで“よし、やった”と思い、一緒に仕事を始めてみると、お互いに共通点が多いことに気づいたんだ。トレヴァーは本当に素晴らしい人物だよ。もし彼に出会っていなかったら、今の僕のキャリアはまったく違うものになっていたと思う」