ヴァン・ヘイレン(Van Halen)の1995年『Balance』ツアーの複数公演でオープニング・アクトを務めた
アワ・レディ・ピース(Our Lady Peace)。
サミー・ヘイガー(Sammy Hagar)とはうまくいかず、ツアー途中で追い出されそうになったが、
エディ(Eddie)&
アレックス・ヴァン・ヘイレン(Alex van Halen)が「僕たちを救ってくれた」という。当時のことをアワ・レディ・ピースのフロントマンであるレイン・メイダがUltimate Classic Rockの新しいインタビューの中で振り返っています
「僕はエディが大好きだし、アレックスも大好きだ。だけど、どういうわけか、サミーとは、うまくいかなかった。ある夜、サミーは実質的に僕たちをツアーから追い出したんだ。
(そのツアーでは)僕らは緊張してた。真夏に完売の野外劇場でやってたんだけど、(このツアーの数か月前にはペイジ&プラントの公演でオープニング・アクトを務めたが、その時とは違って)ファンは僕たちなんか別に見たくなかった。当時、いくつかヒットは出していたけど、誰も僕たちのことなんて興味なんてなかった。目当てはヴァン・ヘイレンだったからね。最前列でずっと中指を立てている奴もいてさ……まあ、そういうもんだよ。修行だと思って受け入れるしかないよね。
サミーは俺とは全く違うタイプのパフォーマーなんだ。何度か彼が近づいてきて、“なあ、これはパーティーのはずだろ。観客をもっと盛り上げないと”って言われたよ。僕は“サミー、敬意を込めて言うけど、その通りだと思うよ。君は素晴らしいシンガーだし、やってることも大好きだ。でも、僕はまったく違うタイプのパフォーマーなんだと思う。自分のことをエンターテイナーだとは思ったことがない。そういうのは僕のやり方じゃないんだ。だからごめん。僕はステージに出て、パーティーみたいに振る舞うタイプじゃないんだ”って言ったんだ。そしたら彼は“ああ、そうか……”って感じだった。
で、ある晩、彼は本当にイライラしていたみたいで、僕たちとも親しくなっていたツアーマネージャーを僕のところへ行かせて、“悪いな、サミーがオープニングアクトを変更すると言っている”と伝えてきたんだ。“え?マジで?!”ってなって、僕は自分のツアーマネージャーのところに言って、“マジかよ、僕たち、このツアーから追い出されたみたいだ”と言ったんだ。彼は制作オフィスに行ってバスに戻ってくると、“なんてこった!”って言った。僕は“マジかよ!母さんに何て言えばいいんだ?!最悪だ…”って思ったよ。
そしたらドアをノックする音がして、また(ヴァン・ヘイレンの)ツアーマネージャーが来て“アレックスとエディが会いたがってる”って言われたんだ。僕たちはアレックスとはすごく仲良くなっていて、彼も僕も背中に問題を抱えてたから、そのことで打ち解けていたんだよ。で、彼らの楽屋に入ったら、エディとアレックスが“サミーの言うことは気にするな。あいつにはそんな権限はない。ツアーから追い出されるなんてことはない”って言ってくれた。頭の中がぐるぐる回っていたよ。結局サミーとも話したけど、あまりいい雰囲気ではなかった。でも、エディとアレックスが僕たちを救ってくれたんだよ。
(そのツアーでは)エディは、一流のミュージシャンになるために何が必要かを体現して見せてくれた。彼はギターをかけたままケータリングにやって来たり、他のメンバーよりも1時間半も早くサウンドチェックを始めたりしていた。彼は単なるギタリストじゃなくて、まるで彼自身がギターそのもののような存在だった。彼にとってギターは身体の延長で、もう一つの手足のようなものだった。だからあれほど偉大だったんだ。“1万時間(の法則/※ある分野で一流になるには約1万時間の練習・学習が必要だという考え)なんて話じゃなく、100万時間の話だよ。彼自身がギターそのものだった。毎晩ベストを尽くさなきゃいけないと自分に課し、そのための努力を惜しまなかった。彼の才能には圧倒されたけど、常に努力し続けていた。それは本当に刺激的だったよ」