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ジャック・ケルアック小説『路上』のオリジナル原稿を約19億円で落札したのは米カントリー歌手ザック・ブライアン

2026/03/16 12:38掲載
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Zach Bryan
Zach Bryan
ジャック・ケルアックの小説『路上(原題:On the Road)』のオリジナル原稿が先週、12,135,000ドル(約19億3700万円)で落札されましたが、その落札者がグラミー賞受賞歴を持つ米カントリー歌手、ザック・ブライアン(Zach Bryan)であることが判明。ブライアンは以前より、熱狂的なケルアック・ファンであることを公言していました。

所有していたのは、実業家のジム・アーセイ。彼は、米インディアナ州インディアナポリスに本拠地をおくNFLチーム、インディアナポリス・コルツのオーナー兼CEOを務めたことでも有名。アーセイはまた音楽への深い情熱も持ち、自身の財産を投じて、著名なギタリストの名器などを収集し、世界有数のギターコレクションを所有していたことも知られていました。しかし、アーセイは2025年5月に65歳で亡くなり、彼のコレクションが今回オークションに出品されました。ギターでも高額落札が多数出ており、オークションで落札されたギターとしては過去最高額のものも。詳しくはこちら

『路上』はケルアックが自らの放浪体験を元に書き上げた自伝的内容の小説。1951年4月に3週間で一気に書かれましたが、紙をいちいち交換していたのでは言葉の流れを妨げて集中の邪魔になるので、ケルアックは紙をテープでつないで長くしたものを使いタイプで打っていました。その結果、書きあがった原稿は巻物のように丸まったものに。この巻物には、冒険を求めて国中を放浪する様子が描かれており、特に親友のニール・キャサディや、ビート・ジェネレーションの重鎮であるウィリアム・S・バロウズ、アレン・ギンズバーグ、ルシアン・カーら、友人たちの実名が使用されていました。1957年の出版時には名前が変更されています。

オリジナル原稿は2001年にオークションに出品され、ジム・アーセイが243万ドル(当時:(約2億4千万円)で落札しました。ヘラルド・タイムズ紙によると、当時、これはオークションにおける文学作品の落札価格としては史上最高額でした。

先週行われたオークションで落札した人物がザック・ブライアンであることは米ローリングストーン誌が代理人を通じて確認しています。

ブライアンは、自身の作品、特に2022年の楽曲「Burn, Burn, Burn」の主要なインスピレーション源としてケルアックを頻繁に挙げてきました。

ブライアンは昨年、ケルアックの故郷であるマサチューセッツ州ローウェルにあるサン・ジャン・バティスト教会を購入。管理権を得たブライアンは、ジャック・ケルアック財団と協力し、教会内に「ジャック・ケルアック・センター」を設立する計画です。