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ロバータ・フラック、クリント・イーストウッド監督作『恐怖のメロディ』での「愛は面影の中に」使用を当初は断っていた

2026/03/13 16:13掲載
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Roberta Flack
Roberta Flack
ロバータ・フラック(Roberta Flack)の「愛は面影の中に(The First Time Ever I Saw Your Face)」は、クリント・イーストウッド(Clint Eastwood)の監督デビュー作品『恐怖のメロディ』の象徴的なシーンで使われたことがきっかけに、公開翌年の1972年に全米1位を獲得し、第15回グラミー賞の最優秀レコード賞と最優秀楽曲賞を受賞しました。実はフラックは当初、イーストウッドからの楽曲使用依頼を断ったという。米国で3月12日に放送された新しいドキュメンタリー『OWN Spotlight: Roberta』の中で、フラックは生前に撮影されたインタビューで当時を振り返っています。米Peopleで抜粋が公開されています。

フラックによる「愛は面影の中に」は、1969年アルバム『First Take』に収録されています。

「この曲はすでに世に出ていて、時々ラジオでも流れていたの。でも、視覚的なイメージと結びつくまでは、広く受け入れられることはなかったわ」

イーストウッドは1971年当時、初めて長編映画を監督しようとしていました。イーストウッドはドキュメンタリーの中で流れた音声記録で、こう振り返っています。

「(自分の演じるキャラクターが)恋人であるドナ・ミルズの演じる女性と和解するような、穏やかで、のどかなシーンを撮りたかった。ある日、仕事に向かう途中でラジオからロバータ・フラックの曲が流れてきてね。“ああ、これだ。この曲が物語を語ってくれる”と思ったんだよ」

映画の中でフラックの録音を使用する権利を確保するために使える予算は1,000ドル。そうした状況で、イーストウッドは彼女の許可を得ようと動き出しました。

フラックはこう振り返っています。

「彼はバージニアにいる私に電話をかけてきたの。母は大喜びだった。話しているうちに、彼がこの曲を使いたいと言ったので、私は“ノー”って言ったのよ。

その頃の私は、みんなが何を耳にするのかについて、ちょっと商業的な観点から気にするようになっていたの。それで私は言ったのよ。“長すぎると思うの。もう一度録り直したいわ”と言ったら彼は“いや、そのまま使いたい”と言ったんです。だから私は“最初の8小節か16小節をカットしましょう。あのピアノのイントロは必要ないでしょう?”と言ったんです。でも彼は“すべての音、すべての息づかいをそのまま使いたいんだ”と言ったのよ。

彼の話によると、彼はロサンゼルスの高速道路を運転していて、この曲を耳にしたそうよ。彼はこの曲に完全に魅了されて、気がつくと彼は高速道路の脇を運転していたそうなのよ」