
Joe Satriani and Steve Vai (Image credit: Jon Luini)
スティーヴ・ヴァイ(Steve Vai)と
ジョー・サトリアーニ(Joe Satriani)は、
エディ・ヴァン・ヘイレン(Eddie Van Halen)の画期的なギターパートをライヴで演奏するという困難な課題に挑戦したギタリストでもあります。エディ・トランクが2人に行った新しいインタビューの中で、エディのギターパート習得の難しさについて語っています。
最初に発言をしたのはヴァイ。彼は1980年代にデイヴィッド・リー・ロスのソロ・バンドに参加しています。
「その機会が訪れたのは80年代、ずいぶん昔の話だ。当時の僕は、いわゆる“血気盛ん”でね。あの素晴らしいギターパートを弾けるなんて、最高のチャンスだと思ったよ。だってエドワードのパートは、まるで小さなオーケストレーションみたいなものなんだ。手に驚くほどしっくりくるし、構築もとにかく見事。そして何より、弾いていて本当に楽しいんだよ。
ただ、そのときは“彼が楽器に具体的にどう触れていたのか?”というところまでは、深く考えなかった。そこは踏み込むべき一線じゃないと思ったからね。理由は二つあって、ひとつは、たぶん自分にはうまく再現できないと思ったこと。もうひとつは、自分にとって自然に感じられるやり方で弾いたほうが、ずっといい演奏ができると分かっていたから。だから実際に僕がやったのはまさにそれなんだ。当時の自分には十分なテクニックもあったし、演奏する喜びもあった。だからあのパートを、自分なりのやり方でしっかり成立させることができたんだよ」
サトリアーニはその後、この件についての考えを語っています。彼は2008年からサミー・ヘイガーと共に演奏しています。
「スティーヴが言っていたように、まずはパートを覚えて、その見事な構成を楽しみ、できる限りの喜びを注ぎ込んで演奏している。でも、本当に驚くほど違っていた一点があって、違うアプローチを取らざるを得なかった。
この前スティーヴにも言ったんだけど、僕にとっては、今でも不自然に感じる部分がある。映像を見ると、エドにはそれが本当に自然にできていたのが分かる。最近“Cabo Wabo”という曲に取り組んでいたんだけど、そこには、いかにもエディ・ヴァン・ヘイレンらしい独特の要素がいくつもあって、僕なら絶対に弾かないようなものなんだ。だから弾きながら、“なんで彼はこうしたんだろう? こうやったほうがもっと楽しかったり自然なんじゃないか?”って思ってしまう。でも、そこで自分に言い聞かせるんだ。“まずは彼がやったことを学べ。そこから始めろ”ってね。
スティーヴと僕では、この素晴らしい楽曲群に仕事として向き合わなきゃいけなった状況がまったく違う。一番大きな違いは、スティーヴがデイヴィッド・リー・ロスと一緒にやっていた頃は、エドがまだ元気で、素晴らしい音楽を作り続けていたってことだ。だから、それはスティーヴにとって独特のプレッシャーになったと思うよ。だって、いまもツアーをしてアルバムを作っている本人がいる中で、その人物を再現する役目を担うわけだからね。
それに対して、僕はサムと一緒にツアーに出ているけれど、残念ながらエドはもうこの世にいない。だがそれゆえに、そこには別の種類の敬意や畏敬の念が生まれる。あまり変えたくはない。でも、僕の役割は、物まね師でもそっくりさんでもない。僕は僕自身なんだ。たとえ挑戦したとしても、他の誰かのようなサウンドにはならないんだ」