
Nettie Baker / Cream Chronicled
エリック・クラプトン(Eric Clapton)+
ジャック・ブルース(Jack Bruce)+
ジンジャー・ベイカー(Ginger Baker)の伝説的バンド、
クリーム(Cream)。
ジンジャー・ベイカーの娘ネッティは、1966年から1968年にかけてバンドに起こったあらゆる出来事(すべてのライヴやレコーディング・セッション、そして主要な出来事)を記録することを目的とした著書『Cream Chronicled』(洋書)を海外で3月20日に発売します。
本書ではさらに、1993年のロックの殿堂入り式典や、2005年の再結成公演で3人が再結集した時期についても詳述しています。
米Guitar Worldは発売にあわせ、娘のネッティに取材しています。
Q:あなたは『Cream Chronicled』がバンドに関するいくつかの伝説を打ち破ることを目的としていると言っています。具体的にどんな点を正したかったのですか?
「彼らが互いに憎み合っていたとか、まったく交流がなかったとか、一緒に移動することもなかったとか――そういう話ね。後年の証言は、ジャックとジンジャーはいつも喧嘩していたとか、そんな話ばかり。それから『Goodbye』のアルバム・カヴァーでは、メンバーの写真は別々に撮られていて、あとから頭部だけを合成した、そんな話もある。まったく、いい加減にしてよ!
本の後半では、彼らが殿堂入りを果たしたときのことにも触れているけれど、その当時、人々はドラッグに溺れて斧を振り回す狂った人たちというイメージや、彼らが互いに口もきかない、といった先入観にとらわれていた。だから私は、バンドが解散した主な理由はツアーの過酷さや、彼らが抱えていた大きなストレスだったと伝えようと思ったのよ。
彼ら自身も、口論がなかったとは言っていない。、彼らは兄弟のような関係だった。実際、2012年になってもジャックは“ジンジャーのことは本当に大好きだよ。彼は俺の兄弟だ。兄弟は時にケンカもするものだ”と語っていた。
また、当時は公にしていなかっただけで、実際には交流は続いていた。ただ、もしそんなことが知られていたら、“じゃあ再結成するのか?”と騒がれるに違いなかったので、“ほっといてくれ”と思ったのでしょう。だから、そう、彼らはずっと交流を続けていたのです」
Q:ジンジャーはクリーム時代をどう振り返っていたと思いますか?
「父は自分のバンドだという誇りがとても強かったと思う。振り返ってみると、父はクリームの曲はクリームでしか演奏したくなかった。だからこそ、BBM(ジャック、ジンジャー、ゲイリー・ムーアのグループ)のことはあまり好きではなかったと思う。その点についてはかなり強い思いを持っていた。
バンドのレガシーは計り知れないものだと思う。これまで誰もきちんとやってこなかった、バンドの記録をまとめられたことに私は誇りに思う。世間は“皆、ドラッグに溺れ、お互いを憎み合っていた”という話に飛びついてきたけれど、それはまったくの事実ではない。ドラッグについてさえ、伝えられていることは間違っている。
ヘロイン依存だったのは一人、ジンジャーだけ。しかも、クリーム在籍中の大半の期間はやっていなかった。使用していた時期については、父は自伝の中で自ら認めている。その後、彼らは何らかの心の傷のようなものを抱えたのだと思う。1968年は彼らにとって幸せな時期ではなかった。でも、彼らは本当は解散したくなかったのです」