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クリエイティブ活動はその日の気分を高めるが、真剣に取り組めば取り組むほど翌朝にネガティブな感情が増える 研究結果

2026/02/26 14:59掲載
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Playing Guitar
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誰でも、とてもクリエイティブに過ごした日は気分が高まり、ネガティブな感情は低下します。しかし、翌朝は、ミュージシャンやアーティストなどクリエイティブな仕事をしている人と、カジュアルにクリエイティブ活動を行う人では違うという。カジュアルな人は翌朝までポジティブな効果をもたらすが、クリエイティブな仕事をしている人ほど、ネガティブな感情がわずかながら確実に増加する傾向があるという。クリエイティブな生活に真剣に取り組めば取り組むほど、その影響を感じやすいというこれを研究者たちは「クリエイティブ・ハングオーバー(創作二日酔い)」と呼んでいます。

この研究は『Journal of Positive Psychology』に掲載され、355人の成人を約2週間にわたって追跡調査しました。参加者は毎日、自分がどれほどクリエイティブだったか、そしてどのような気分だったか、幸福感などを報告しました。

参加者は二つのグループに分けられました。202人の「高エンゲージメント型クリエイター」は、クリエイティブ活動から収入を得ている人、クリエイティブ分野を正式に学んだ人、あるいは視覚芸術、音楽、執筆、ダンス、デザインといった分野で週に少なくとも20時間をクリエイティブな趣味に本格的に費やしている人たちでした。残る153人は、よりカジュアルなレベルでクリエイティブ活動に関わっている人たちです。

研究者たちは、日々の変動を調べる前に、「高エンゲージメント型クリエイター」の人々が最初から全体的に幸福度が高いことを確認しました。クリエイティブ活動を生活の中心に据える人ほど、日常的に自分のしていることに深く没頭し、他者とのつながりをより強く感じ、より高い目的意識を持っている傾向があるためだという。

いつもよりクリエイティブだったと報告した日は、誰であれ、ポジティブな感情が高まり、達成感も強くなり、ネガティブな感情は低下していました。この“当日効果”は、カジュアルにクリエイティブ活動を楽しむ人でも、真剣に取り組む人でも一貫して見られました。クリエイティブなことをする行為そのものは、その真剣度に関わらず、短期的には心の健康に良い影響を与えるようです。

しかし、日をまたいだパターンは異なる様相を示しました。カジュアルにクリエイティブ活動を行う人の場合、実りあるクリエイティブの日は、翌朝のポジティブな感情の高まりと、社会的つながりの強化と結びついていました。週末に絵を描く人や、ときどき日記を書く人は、その良い気分を翌日まで持ち越していたのです。

一方、高エンゲージメント型クリエイターには、その翌日のポジティブな高まりは見られませんでした。それどころか、その日の創造性が高いほど、翌日のネガティブ感情が増える傾向がありました。研究者たちは、この「クリエイティブ・ハングオーバー」について、いくつかの可能性を指摘しています。プロフェッショナル、あるいは高い関与レベルでのクリエイティブ活動は、持続的な精神的努力、継続的な自己調整、そしてフラストレーションの管理や障害の克服、アプローチの継続的な見直しといった感情的負荷が伴います。このような激しさでは、翌日に消耗感を残す可能性があります。

重要なのは、これが全体的な幸福感の急落を意味するわけではないという点です。研究期間を通じて、高エンゲージメント型クリエイターは依然として、カジュアルな参加者よりも高いベースラインの幸福度を報告していました。変化として現れたのは、あくまで翌日のネガティブ感情がわずかに増える、という限定的なものでした。また、高エンゲージメント型クリエイターは自分に対して厳しい基準を課す傾向があり、クリエイティブな理想と日々の成果とのギャップが心に痛みをもたらすこともあります。

研究者たちはさらに問いを反転させました。つまり、「今日の気分は、明日の創造性を予測するのか?」

いわゆる「カジュアルなクリエイター」に関しては、答えはイエスでした。今日の気分が悪いほど、翌日の創造性が高まる傾向が見られたのです。研究者たちは、これは感情調整が働いている可能性を示唆しています。クリエイティブ活動を生活の中心に据えていない人々は、感情的に落ち込んだとき、その対処法としてクリエイティブ活動に手を伸ばす可能性があります。絵を描くこと、文章を書くこと、新しい料理に挑戦すること――こうした行為は、職業的義務ではなく、気分を立て直すための手段にとなるのです。

一方、高エンゲージメント型クリエイターでは、日々の感情の変動が翌日の創作量に有意な影響を及ぼすことはありませんでした。彼らはその日の気分に関わらず、現場に立ち、仕事をします。創作への関与は、気分によって左右されるものではなかったのです。