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アコースティックギターの巨匠トミー・エマニュエルが長年探し求めて見つけた愛器は亡くなったファンから彼に贈られたもの 逸話を語る

2026/02/25 17:18掲載
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Tommy Emmanuel  (Image credit: Per Ole Hagen/Redferns)
Tommy Emmanuel (Image credit: Per Ole Hagen/Redferns)
アコースティック・ギターの巨匠トミー・エマニュエル(Tommy Emmanuel)が、長年探し求めて見つけた1930年代製のギブソンのアコースティックギターは、亡くなったファンから彼に贈られたものでした。カイリー・オルソンのYouTubeチャンネルの新エピソードで、このギターにまつわる逸話を語っています。

「彼の名前はペーター・ケムホフで、ドイツとオランダの国境沿いにあるフェンローという街に住んでいた。彼は癌を患っていて、それは彼の命を奪いつつあった。

彼は私のコンサート4公演分のチケットを持っていたが、それどれにも来ることができなかった。エージェントから電話があって、“ある男性とそのご家族が公演を観たいと言っているのですが、彼は病気でベッドから動けないんです”と言われた。それから分かったのは、彼が自宅で最期の時を迎えようとしているということだった。

そこでは私はエージェントに“直接会いに行ってもいいかな?”と尋ねた。ツアーマネージャーが車で連れて行ってくれて、私はキッチンから家に入った。彼の母親が彼のそばに座っていて、ペーターは目を開け、私を見ると、涙を流し始めたんだ。私はベッドに飛び乗って、しばらくのあいだ彼と抱き合っていた。

彼は演奏家でソングライターでもあった。彼は、このギターを私に持っていてほしいと言ってくれた。

不思議なことに、私は長年、ジャンゴ(ラインハルト)のサウンドと、チェット・アトキンスのデル・ヴェッキオ・ディナミコ・レゾネーター・ギターをミックスしたようなサウンドのギターを探し求めていた。このギターは、その音を出してくれるんだ。

ペーターは『The Beatles Complete』を手に取って開いた。人生の終わりがすぐそこまで迫っていたにもかかわらず、彼は歌い始め、私は次から次へと曲を弾き続けた――どれも本当に美しい曲ばかりだった。

(その後)私は公演先へ向かうために彼の家を出なければならなかった。そして彼は、その夜に息を引き取ったんだ」

エマニュエルは、サウンドホールのすぐ上にサインが刻まれたこのギターに、ペーターの一部が生き続けていると感じているという。あの日以来、この楽器は彼にとって頼れる相棒になっています。

「このギターは、私に本当に大きな喜びをもたらしてくれた。独特の音色を持っているから、レコーディングで使うのが大好きなんだよ」