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アレックス・ヴァン・ヘイレン、エディが亡くなる前に次作アルバム用に構想されていた未発表ヴァン・ヘイレン楽曲を完成させて世に出す計画の詳細を語る

2026/02/19 09:08掲載
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Alex Van Halen and Eddie Van Halen
Alex Van Halen and Eddie Van Halen
アレックス・ヴァン・ヘイレン(Alex van Halen)は、未発表かつ未完成のヴァン・ヘイレン楽曲を収録したアルバムについて新たな詳細を明かしています。アレックスはブラジルのYouTubeチャンネルKazaGastaoとの新しいインタビューの中で、TOTOスティーヴ・ルカサー(Steve Lukather)とタッグを組み、エディ・ヴァン・ヘイレン(Eddie Van Halen)が亡くなる前に次作アルバム用に構想されていた楽曲を完成させて世に出したいと語っています。現在、アルバムのヴォーカリストを探しているという。

「エド(エディ)と俺には、作ったのに世に出していない音楽がたくさんある。多くの人から“未発表音源をリリースつもりはないのか?”とよく聞かれるけど、あれを未完成の状態のまま出すつもりはない。それでは意味がないからね。ただ幸運なことに、エドの親友だったスティーヴ・ルカサーが協力してくれて、一緒にアルバムをまとめる作業をしている。けれど、それは俺たちが最後に到達していたクオリティとレベルに達していなければならない。“はい、これが俺らの作った曲だ。気に入ればどうぞ”というものではダメだ。俺たちが求めるクオリティに達していなければダメなんだ。

俺はルカサーを親しみを込めてルークと呼んでいる。彼はまさに“結合組織(体の構造を支え、組織同士をつなぐ組織/つなぎ役)”なんだ。ルークは本当に何でも弾ける。俺はギターが弾けない、キーボードでアイデアを形にすることはできても、時間がかかりすぎる。その頃にはもうインスピレーションの瞬間は過ぎ去ってしまうんだ。何度かスティーヴの家に行って一緒に曲を演奏すると、彼は“うん、わかった。これだ。それで十分だ”と言う。そこから彼はあらゆる結合組織の仕事をしてくれる。ソロをどこに置くか、曲の構成やオルガンの配置、全体の構築や組み立て方も把握している。俺には俺の、彼には彼の意見はあるけれど、結局はどちらも意見にすぎない。彼は、俺なら10倍は時間がかかるようなことをスムーズに形にしてくれる。彼のことは本当に大好きだよ。長年の付き合いだからね。

これらは(ヴァン・ヘイレンの)次のアルバムになるはずだった録音なんだ。でも(エドが)あまりに早く亡くなってしまったことで制作が止まってしまった……ドラムはもう録ってある。ドラム、ギター、ベースはすでに入っている。足りなかったのはヴォーカリスト、それとニュアンスと“接着剤”――俺たちはそれを“接着剤”とか“(穴をふさぐ)パテ”って呼んでいる。

(これらの録音でベースを弾いているのは)ほとんどはウルフ(ウルフギャング・ヴァン・ヘイレン)だよ。だって、これらは次のアルバム用に用意されていた録音だからね。

(アレックスの著書『Brothers』のオーディオブック版に収録されている、アレックスとエディが最後に一緒に作った楽曲“Unfinished”について)

この曲に対する反響は本当にすごかった。でもヴォーカルは入っていないし、未完成なんだ。それがポイントだよ。

弟と俺のやり方の系譜は、父から教わったことが深く根付いている。父が大好きだった曲のひとつが、シューベルトの『未完成』なんだ。だからこの曲も未完成だったから“Unfinished”と名付けて、それで終わりにしようと思ったんだ。そもそもこれを世に出すなんて全然考えていなかった。これはただ、エドと俺がスタジオで自由に、何の制約もプレッシャーもなく作業していただけなんだ。聴いた人ならわかると思うけど、ところどころで針が振り切れているような箇所もある(笑)。スピーカーを壊してなきゃいいけど。

(制作中のアルバムにヴォーカルを入れる予定があるのか)

もともとは入れるつもりだった。秘密を漏らすわけじゃないけど、おそらく言っても大丈夫だと思うが、新しい曲で歌ってほしいと本気で、本当に本当に望んでいたシンガーの一人がポール・ロジャース(Paul Rodgers)だった。彼はルークとも関係があるし、俺たちはフリーを聴いて育った世代だからね。でも彼は、もうできない。“無理だ、辞退する”と断る決断は、彼にとっても本当に辛いことだったと思うよ。俺はそれを尊重する。悲しいし残念だけど、まあ人生ってそういうものだ……。できないと分かっているのに“やれるよ”と言って、結局できないよりはずっといい。

(別のシンガーを迎えることを検討しているのか)

そうだね。ルークと俺は今まさに探しているところだよ。

(このプロジェクトに具体的なシンガー候補がいるか)

いや。それは誰に聞くかによるよ。レコード会社の幹部に聞けば、また別の見方になるだろうし、いわゆる“外野”の声を聞けば、また違う意見が出てくるだろうしね。

音楽っていうのは、実のところ、音楽そのものというより、“共有された体験”なんだ。俺は72歳だ。俺たちと同じような音楽体験に触れてきた人を見つけないといけない。でないと、深みが出ないんだ。

ことわざがあったと思うけど……知識と知恵は違う。知識とはキュウリが野菜だと知っていること。知恵とは、それをどこに使うかを知っていることだよ(笑)。

(インタビュアーがシンガー候補にロバート・プラント(Robert Plant)の名を挙げると)

ロバート・プラントは本当に素晴らしい。もし縁があるならそうなるだろうけど、彼はいまツアーに出て、自分のことをやっている。理想的な人選ではあるけどね。でも、何も決まっているわけじゃない。俺は本気で、宇宙がちゃんとうまく導いてくれると信じている。このプロジェクトが可能な限り最高の形で世に出るようにね。俺たちにあるのは、それを実現させたいという思いだけなんだ」