プリンス(Prince)と
コリー・ウォン(Cory Wong)。同じ米ミネアポリス出身の2人が出会った時、プリンスはウォンを褒め称え、ウォンは「今までで最高の褒め言葉だった」という、その言葉を心に焼き付けているという。ウォンはMusicRadarの新しいインタビューの中で、プリンスとの出会いをこう振り返っています。
「ミネアポリスのダウンタウンにバンカーズっていうクラブがあるんだけど、そこはミュージシャンのたまり場で、今もある程度そうだよ。スラッシュやジョン・メイヤーから、ロイ・ハーグローヴやジョニー・ラングまで、本当にいろんな人が来てはセッションに参加していた。
(やがてウォンはDr. Mambo’s Comboというバンドで日曜と月曜の夜に演奏するようになった)
プリンスはバンドの演奏を頻繁に見に来ていた。新しいミュージシャンを自分のバンドに迎えようとするたびに、その人をバンカーズに連れてきて、ミュージシャンたちが音楽にどうアプローチするか、そしてレパートリーそのものを聴かせていたんだ。
(時には新入りがステージに放り込まれ、その場で腕前を試されることもあったという)
よく彼はやらせていたんだ。曲を知らなくて“一緒にやってみろ”って言われて、いきなりステージに放り込むようなことも多かったよ(笑)。まるで“確かに君をバンドに誘ったけど、ここにいる連中とも渡り合えなきゃダメだぞ!”って言われているみたいだった。
(すでに何度かウォンの演奏を見ていたプリンス。ある日…)
プリンスが側近のひとりをよこして、僕を呼び出したんだ。彼はいつも側近やセキュリティに囲まれて、店の奥の隅に座っていた。だってプリンスだからね。みんな挨拶に行きたくなるのは当然だよ。
それで彼のところに行って、“やあ、元気ですか?”って声をかけたら、彼はこう言ったんだ。
“いやあ、君の音は本当に最高だよ……君のやってることが大好きなんだ。君には独自の音がある、本当に特別なんだ。そのスタイルを貫いてほしい。聴くたびに、なんていい音なんだって思っているよ!”
僕にとって、それは最高の褒め言葉だった。
ただ“素晴らしいソロを弾いた”って言われるのとは違う。もちろんそれも嬉しいけど、アーティストからアーティストへ、ギタリストからギタリストへ、プリンスが僕に“君には独自の音がある”と言ってくれたことこそが、これまでで最高の賛辞だった。
彼がそう言ったとき、本心から、そう言ってくれているのは分かった。時々、自分に落ち込む時がある。でも、そんな時は、彼の声が頭の中でよみがえってくるんだ。決して忘れない言葉だよ」