
Ozzy Osbourne & Jake E. Lee (Image credit: Larry Busacca/Getty Images)
ジェイク・E・リー(Jake E. Lee)は米Guitar World誌の新しいインタビューの中で、
オジー・オズボーン(Ozzy Osbourne)の1986年アルバム『The Ultimate Sin』の制作について振り返っています。
オジーの前作『Bark at the Moon』の楽曲の多くは実際にはリーが書いていましたが、リーはソングライティングのクレジットと音楽出版権を放棄させられました。
「あの人たちも『Bark at the Moon』では、うまくやり過ごせたけど、それはもう二度と通用しないことだと分かっていたんだ。
(『Bark at the Moon』に続く作品について話し合う段階になると)“契約書が手に入るまで、何もやらない”って伝えたんだ。そうしたら、わりとすぐに話が進んだ…。
『Bark at the Moon』のセッションの間、ずっと引っかかっていたんだ。制作が終わったとき、僕は不満を感じていた。だから『The Ultimate Sin』では、デモを渡す前にこう言ったんだよ。“このアルバムから得られるものを明確に書かれた契約書が欲しい。ソングライティングのクレジットが必要だし、受け取るべき音楽出版権も欲しい”とね」
オジーとの音楽出版権および著作権に関する契約上の紛争を乗り切ったリーですが、今度はプロデューサーと対峙することになりました。『The Ultimate Sin』は、リーとプロデューサーのロン・ネヴィソンとの意見の相違に満ちた作品でした。
「俺は夜型なんだ。俺にとってロックっていうのは、閉店時間までクラブで鳴っている夜の音楽なんだよ。昼間のものって感じたことはない。レコーディングも夜にやっていたし、『Bark at the Moon』もそうやって作った。あの作品をプロデュースしたマックス・ノーマンは、それで問題なかった。でもロン・ネヴィソンは違ったんだ。
彼はシャロン(オズボーン)に、遅くとも正午には始めたいと伝えた。シャロンがそれを俺に伝えてきたから、俺は“正午? そんな時間に起きることすら考えてない。午後6時より早く始めるつもりはないよ”って言ったんだ。だから最初から問題があったんだよ。
それでネヴィソンはシャロンにこう言ったらしい。“ギタリストならたくさん知っている……彼を使わなくてもいい。代わりに他の人を呼んでパートを弾かせればいい。デモは全部持っているから”。
馬鹿げてるよ。彼はオジーのことを全然わかってなかった。オジーは、そんなふうに代わりのギタリストを連れてくるような人じゃない。シャロンがその話を俺にしてきたから、俺は“本当? それで、君は何て言ったの?”って聞いたんだ。
シャロンはこう言ったんだよ。“あの人、頭おかしいんじゃないの。ギターはあなたが弾くのよ。じゃあ、3時スタートにしましょうか?”ってね。
3時に行くとは言ったけど、実際に3時に行ったことは一度もなかった。起きて時計を見て、もし3時だったら“やば、準備しなきゃ…”って思うんだけどさ。それでも、実際には早くて4時くらいにしかスタジオに行かなかった。昼間に無理やり起きて演奏するっていう発想自体が、本当に嫌だった。そんなやり方で永遠に残るアルバムを作るなんて間違ってる気がしてさ。どうにも我慢ならなかったんだ」
しかし、対立はそれだけでは終わりませんでした。2人は、室温の好みでも意見が意見が合わなかったという。
「最初にレコーディングでスタジオに入ったとき、俺はいつもアンプのある部屋の中で弾いてた。フィードバックが欲しいからね。ヘッドホンはすごく大きな音にしないといけないけど、それは俺の問題だし、とにかく同じ空間で弾くのが好きなんだ。でもその部屋に入ったら、クソ寒かった。
“なんだよこれ? 部屋、暖かくできないの?”って言ったら、ネヴィソンは“ダメだ。ミュージシャンには目を覚ましていてほしい。寒い方が目が覚めて注意力を保てる”って言うんだよ。俺は“ふざけるなよ。寒いとどうなるか分かってるのか? 指が凍えてクソみたいに動きが鈍くなるんだよ。そんな状態じゃ弾けない”って言い返した。そんな感じで、今度は部屋の温度で口論になったけど、これは俺の勝ちだった」
リーは『The Ultimate Sin』に対する独自のビジョンを持っており、そのビジョンこそが、最終的にアルバムのサウンドを形作りました。
「ギターをオーケストラのように聴かせたかったんだ。上にヴァイオリン、下にチェロがあるような感じで、そこに動きのあるメロディックなパートを重ねるようなイメージだった。基本的なコードや単一のギターサウンドを超えたもの。それが俺のビジョンだったんだ。
大人数が参加したバンドの食事会があって、オジーがグラスを掲げてこう言ったのを覚えてる。“このアルバムを実質的にプロデュースし、制作においてとても重要な役割を果たしたジェイク・E・リーに乾杯”ってね。たぶん彼は、俺の存在感がバンドメンバーとして枠を超え始めていると感じたのかもしれない。
よく分からないけど、その後は、いろいろなことが起きた。次のアルバムに向けて曲作りをしていたけど、俺はどんどん境界線を押し広げようとしては却下されていた。制約にうんざりしていたんだ。きっとオジーはそれを快く思っていなかっただろうね。でも『The Ultimate Sin』に関しては、今でも自信を持っているよ」