
The Damned / Damned, Damned, Damned
ザ・ダムド(The Damned)の
キャプテン・センシブル(Captain Sensible)はSPINの新しいインタビューの中で、バンドメイトであり創設メンバーの故
ブライアン・ジェイムス(Brian James)と初めて出会った頃のことを振り返っています。
「ブライアンは、ほかの誰とも違っていた。ブライアンに会えたのは本当に幸運だったよ。彼は並外れた奴で、いろんなアイデアを持っていた」
ブライアンは自分のアパートにセンシブルを招き、アコースティック・ギターで書き溜めた曲、「New Rose」「I Fall」「Neat Neat Neat」を聴かせたという。その瞬間、センシブルは何か新しいものが爆発しようとしているのを感じたという。それがパンク・ロックでした。グラム・ロックの末期で、そしてプログレやスタジアム・ロックが席巻していた時代にあって、ブライアンの曲は当時の流れとは明らかに違っていたと振り返っています。
「妖精だの魔法使いだのって曲がたくさんあった時代でね。俺はもっとワイルドなものを求めていたんだ。
彼が言っていたことは、すべて現実になった。彼はイギリスのパンク・ロックを予言していた。それがあっという間に起きたんだよ。その前は俺はトイレ掃除の仕事をしていてさ、彼は人類史上最悪の仕事から俺を救ってくれたんだ」
ザ・ダムドの新作は、ブライアンに捧げたトリビュート・カヴァー・アルバム『Not Like Everybody Else』で、収録曲はすべて、ブライアンのギター演奏に影響を与え、ひいては彼のソングライティング、そしてザ・ダムドに多大な影響を与えたアーティストたちの楽曲から選ばれています。
アルバム制作過程でメンバーの
ラット・スケイビーズ(Rat Scabies)は、ブライアンが自分に未知の音楽を教えてくれたことを思い出しました。
「彼は何でも持っていた。MC5のアルバムは全部、クリエイションのレコードもね。とにかく音楽のセンスが抜群だった。だからこのトリビュートをやるにあたっては、ブライアンに影響を与え、ひいては俺たちにも影響を与えたアーティストの曲を選ぶことにしたんだ」
中でも
ピンク・フロイド(Pink Floyd)「See Emily Play」のカヴァーは意外でしたが、センシブルにとっても驚きだったという。
「ブライアンが“See Emily Play”みたいな曲にハマるとは思わなかったよ。ザ・ダムドがカヴァーするには実に不似合いな曲だ。でも、俺たちは60年代は学生だったから、特に1967年に起きたことはよく覚えている」
センシブルによると、その年は音楽が大きく変わった年だったそうで、ボーイ・ミーツ・ガール的な曲やジャングリーなポップから、「奇妙でサイケデリック」なものへとシフトしていったという。
「音楽の革命だった。特に、
シド・バレット(Syd Barrett)とリック・ライトの絡み合いは衝撃的で、初めて聴いたときは俺の脳を溶かしたんだ」
センシブルは、ラジオでピンク・フロイドを初めて聞いたとき、学校に行く途中で歩きを止め、近所の家の前庭の壁に寄りかかって座り込んでしまったことを今でも鮮明に覚えているという。センシブルはこう続けています。
「楽器同士の絡み合いは、それまで誰も聴いたことのないものだった。でも、彼らの曲が好きだなんて口にするのは、かなり恥ずかしいことだった。特に自分がパンク・バンドにいるとなればなおさらだよ。彼らはこのサイケデリック革命の最先端にいた。まあ、それはシド・バレットのおかげでね。彼はライターでギターを弾いたりして、ありとあらゆる奇妙な音を出していた……そういうのを、俺は全部盗んだんだよ」