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ザ・ダムドのメンバー3人語る、互いのこと/かつての確執は?/悔やんでいること/ザ・ダムドであり続けること/ザ・ダムドの今

2026/01/22 19:50掲載
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The Damned - Photograph: Sacha Lecca
The Damned - Photograph: Sacha Lecca
ザ・ダムドのメンバー3人、デイヴ・ヴァニアン(Dave Vanian)キャプテン・センシブル(Captain Sensible)ラット・スケイビーズ(Rat Scabies)は英ガーディアン紙の新しいインタビューの中で、お互いのこと、かつての確執はどうなったのか? 悔やんでいること、ザ・ダムドであり続けること、ザ・ダムドの今、を語っています。

■お互いのこと

デイヴ・ヴァニアン:
「うちはソングライターは一人じゃないから、バンドの味わいは常に変化していく。キャプテン・センシブルは、甘ったるいポップ・ミュージックやプログレ、グラム・ロックの大ファン。だから彼の曲はとてもポップでメロディアスで、実に素晴らしい。俺の書く曲は、もっとメロドラマ的で、より演劇的だ。そしてラット・スケイビーズは、ザ・フーのようなバンドを心から愛するモッズだった。そのるつぼは、まったく機能しないか、あるいは強烈な火花を散らすかのどちらかだった」

キャプテン・センシブル:
「彼らは本当におもしろい連中なんだ。一緒に旅をするととても楽しいよ。デイヴ・ヴァニアンが本当はどんな人物かは誰にもわからないけど、『キャリー・オン』や『オン・ザ・バス』の物まねがすごく上手い。それにラットは“聖杯”を追い求め続けているしね」

ット・スケイビーズ:
「(再結集したが、かつての確執はどうなったのか?) 墓の前で“やれるうちにやっておけばよかったな”なんて言いたくなかった。人生は短いからね。“もういいじゃないか、全部水に流そう”と言えたことは、正直ホッとした。“許して忘れろ”って言うだろう? まさにその通りで、俺たちは間違いなくその恩恵を受けているんだ」

■悔やんでいること

ヴァニアンは、ザ・ダムドが、イギリスでのヒットをアメリカでの成功へと結びつけることができなかったことを悔やんでいるという。ビリー・アイドルやジョン・ライドンといった同時代のミュージシャンたちがレーベルの後押しを受けてアメリカへ渡り、そこでキャリアを作り直したことが、彼の頭をよぎっているようです。

ヴァニアン:
「他のバンドの連中から“君がいなければバンドは始めていなかった”と言われることが本当に多い。それはありがたいし光栄なことだけれど、正直なところ、それは俺の生活のの助けになったわけじゃない。死ぬ前に、ほんの少しでいいから贅沢を味わってみたいもんだよ」

とはいえ、公平を期せば、ザ・ダムド自身の自業自得だった面もあります。楽器を破壊し、パイを投げつけるという彼らの振る舞いはステージ上だけにとどまらず、彼らが多くのレーベルを渡り歩くことになった理由のひとつは、彼らが契約相手として扱いづらい存在だったからでした。

センシブル:
「レコード会社に呼ばれて、担当者と話をすることは何度かあったよ。でももちろん、俺たちが真っ先に向かったのは酒のキャビネットだった。ある時なんて、相手が“会議に行ってくる”って言って、そこの豪華なオフィスに俺らを1時間くらい放置したんだ。彼が戻ってきた時には、部屋はめちゃくちゃになっていたよ。言うまでもなく、契約には至らなかった」

■ザ・ダムドであり続けること

ザ・ダムドは、メンバーそれぞれが「なりたい自分」として生き、「作りたい音楽」を作るための場を与えてくれた存在でした。3人とも、メジャー・レーベルの全面的な支援があればよかったと思っているかもしれませんが、それにはそれでプレッシャーがつきものでした。実際、彼らがMCAと組んだ短い期間――ヒットを生んだ時代――は、彼らが新曲を生み出す余力すら失うほど疲弊しきって終わりました。自分たちのやり方を貫いた道は混沌としていたかもしれませんが、そのおかげで彼らは、過去の栄光をなぞるだけの“よくあるロック・バンド”ではなく、あくまでザ・ダムドであり続けることができたのです。

センシブル:
「俺たちは音楽の冒険に出たんだ。俺にとって、パンクの目的は創造的であること、自分自身のために何かをやることだった。トイレ掃除をしていた俺が、5分後にはステージでギターを叩き壊していて、女の子たちに魅力的だと思われるようになった。だからパンクは俺の救いだったんだ」

スケイビーズ:
「ルールなんて何もなかった。ただ子供たちが集まってが楽しんでいただけ。観客の多くは、俺たちがどこかバラバラだったところに共感してくれたんじゃないかな。メンバー全員、何らかの形でバラバラなバックグラウンドを持っていたからね。機能不全な若者たちは、俺たちがパッケージ化されていなかったことに共感したんだと思う。全員が同じ服を着ていたわけでもないし、企業的なロゴや看板を掲げていたわけでもない。メジャーとも契約もなかった」

■ザ・ダムドの今

スケイビーズ:
「みんな年を重ねてきているからね。惨めな気分のままで幕を下ろしたくはない。満腹で、いい時間を過ごしてから終わりたいんだ」

センシブル:
「もし大金持ちになってたら、今頃演奏なんてしてないさ。このやり方でやってきて本当によかったと思っている。だって、ライヴもツアーも心の底から楽しんでいるから。誰も怠けたり、情熱を失ったりしてないよ」

ヴァニアン:
「マイクにもたれかかってシナトラを歌ったり、ファンからの手紙を読み上げるようになったら、それはつまり、俺の引き際だってことさ」