
Iron Maiden (Image credit: John McMurtrie)
アイアン・メイデン(Iron Maiden)は、映画やテレビに自分たちの楽曲の使用許諾を出すことはめったにありません。そんなメイデンがこの数週間に公開された2作品に楽曲使用許諾を出しました。ドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』と映画『28年後... 白骨の神殿』。いずれも楽曲が効果的に使われており、ストリーミングサービスの再生回数が急増しています。
『28年後... 白骨の神殿』では「The Number of the Beast」が重要なシーンで使われています。公開後、YouTubeやストリーミングサービスでは同曲の再生回数が急増しています。
メイデンは『28年後... 白骨の神殿』への楽曲使用許諾についての声明を英Planet Rockで発表しています。
「過去2作(前作『28年後』、今作『28年後... 白骨の神殿』)の撮影前に楽曲提供の依頼を受けた時は大変光栄に思いました。重要な場面になることはわかっていましたが、これほどまでに素晴らしいものになるとは予想もしていませんでした。
我々の音楽は、あまり多くの人に使用許諾を出していませんが、このシリーズのイギリス的な雰囲気に加えて、ダニー・ボイル、アレックス・ガーランド、そして監督のニア・ダコスタがこの作品に関わっていることを知っていたので、想定内のリスクだと感じました!
その出来栄えに、我々も皆、とても満足しています。バスが3台続けて来るみたいに、バレンタインデーに公開予定のコリン・ハーディ監督のホラー映画『Whistle』にも素晴らしい楽曲を提供しています。
2026年は、まさに『Maiden at the Movies』だ!」
また、メイデンが映画やテレビに自分たちの楽曲を使用する許諾を出すことはめったにない理由を、メイデンを手掛けるファントム・ミュージック・マネジメントを運営する3人のうちの1人、デイヴ・シャックが英ガーディアン紙の新しいインタビューの中で話しています。
「最も考慮すべき大きな点は、俺たちが笑いものにされないか? ってことだ」
大衆文化がメタル好き(メタルヘッズ)を嘲笑する傾向にあるため、その時点で膨大な数の楽曲の提案は即座に却下されるという。
彼はいまでも、2010年の米国映画『オフロでGO!!!!! タイムマシンはジェット式』で、登場人物の一人が劇中ずっとアイアン・メイデンのTシャツを着ていたことを許したのを後悔しているという。
「あれは、ライセンスを許諾して使用料を受け取った場合に何が起きるかの試金石だった。俺たちは『スパイナル・タップ』や『スティール・パンサー』じゃないんだ。
たとえ素晴らしい脚本、豪華なキャストとスタッフ、優れた監督が揃っていても、すべてが台無しになることはある。撮影当日の出来事が全てを台無しにする可能性もある。そのリスクは全員、承知の上だよ」
しかし今回は、すべてが完璧に計画どおりに進んだという。上映後、本作の監督であるダコスタがシャックに近づき、満足しているか尋ねました。シャックはこう返答しています。
「満足かって? 冗談だろ? みんな立ち上がって拍手してくれたんだ!」
『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のシーズン5の最終話では「The Trooper」が使われ、その後7日以内に全プラットフォームでのストリーミング数が252%増加しました。
『ストレンジャー・シングス 未知の世界』も『28年後... 白骨の神殿』も大規模な予算と名声を誇る作品であり、どちらも音楽をプロットとキャラクターの不可欠な部分として使用しています。メイデンは「露出のため」に何かをすることを拒否してきたバンドで、常に自分たちの価値を意識し続けてきました。
シャックは最後にこう話しています。
「音楽の予算って、たいてい何でも最後尾に回される。それが、歴史的に見てメイデンがノーと言ってきた大きな理由のひとつだ。もし1,000万ドルの映画を作るなら、音楽とライセンスに50万ドルくらい割り当てたらどうだい? 連中は“このシーンに不可欠で、監督が唯一望む曲なんだ”と言う。それなら、しかるべき金を払えってことさ」