「音楽はスポーツじゃない。一日中、速弾きの練習ばかりしていたら、やがてジムで筋肉を見せびらかしている奴と同じようなことになってしまう。“だから何?それがどうした?”」。
カルロス・サンタナ(Carlos Santana)は、多くのプレイヤーがテクニックを音楽的な表現と勘違いしていると指摘し、スピードや技術よりも心と魂が重要だとGuitaristの最新号で語っています。
「結局のところ、音楽はスポーツじゃない。特に聴く側にとってはね。一日中、昼夜問わず速弾きの練習ばかりしていたら、やがて、ジムで筋肉を見せびらかしている奴と同じようなことになってしまう。“だから何?それがどうした?”。魂を込めて弾くというのは、無限に続くハグを誰かにするようなものなんだ。時間が止まるんだよ。
人が君の音楽について覚えているのは、君が彼らにどんな感情を抱かせたかだけだ。速いスケールや“見てよ、俺はこんなことできるんだ!”みたいな瞬間なんて覚えていない。
彼らは、首筋の毛が逆立ち、理由もわからないまま涙があふれるような3つの音は覚えている。これはまったく別の要素で、僕はそれを“スピリット(魂)”と呼んでいる。スピリット、ハート、ソウルを込めて演奏する方法を知らない人もいる。この3つは極めて重要な要素なんだよ」
サンタナは、即興演奏こそがこのアプローチの核心であり、未知を受け入れることだと説明しています。
「音階のアップ&ダウンは誰でも練習できる。だがウォータースライダーを滑り降りる感覚とは違う。着地がどうなるか分からない。頭からかもしれないし、足からかもしれない。メロディから外れたときに起きるのは、まさにそれなんだ」
この芸術の師としてジョン・コルトレーン、マイルス・デイヴィス、ウェイン・ショーターの名を挙げた後、サンタナは練習についてのショーターの皮肉めいた助言を語っています。
「彼はこう言った。“これから何を演奏するか自分たちでも分からないのに、どうやって未知のものを練習するんだ?”」
サンタナは、こう続けています。
「即興はコルトレーンから学んだ。コズミック・ミュージックはサン・ラから学んだ。フォークやブルーグラスの世界に深く没頭していたグレイトフル・デッドからは、地に足のついた音楽を学んだ。ボブ・ディランのギターを見くびっちゃいけない。彼は素晴らしいギターをたくさん弾き、彼のヴォーカルとの相性も見事だった。
ソウル・シンガーに合わせて弾くことは、ほとんどすべてのギタリストにとって学びがある。君が誰であろうと、たとえアル・ディ・メオラだろうと、全てのギタリストにこれを勧めるよ。たった一日でもいい。女性ソウル・シンガーたちのように演奏しフレーズを紡ぐ方法を学べば、より優れたミュージシャンに必ずなれる。これが真実だ」