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キッスのジーン・シモンズ、「Beth」にはピーター・クリスが共作者としてクレジットされているが作詞作曲には「全く関与していない」と主張

2026/01/07 14:22掲載
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Kiss / Destroyer
Kiss / Destroyer
キッス(KISS)ジーン・シモンズ(Gene Simmons)は『Professor Of Rock』の新しいインタビューの中で、「Beth」にはピーター・クリス(Peter Criss)が共作者としてクレジットされているにもかかわらず、クリスは「Beth」の作詞作曲には「全く関与していない」と主張しています。

「“Beth”の経緯はこうだ。俺とピーターが同じリムジンに乗って、エースとポールは別のリムジンに乗って、(ミシガン州)フリントからキャディラックっていうデトロイトから数百マイル離れた小さな町へ向かう途中だった…。

リムジンの中で、ピーターが(のちに“Beth”になる曲の)メロディを口ずさみ始めた。俺は“それ何? いいメロディだな。何の曲?”って聞いたら、彼は“ああ、Beckって曲を書いたんだ”って。B-E-C-Kね。“どう始まるんだ?”と聞いたら““Beck, I hear you calling”って感じで。

当時、俺たちはボブ・エズリンとの仕事を始めていたので、俺は彼に言ったんだよ。“その曲、持っていけば? ところで、コード進行は?”って聞いたら、彼は“わからない”って。“へえ”って返したけど、変だなって思ったよ。

ピーターはその曲のデモのテープを持ってた。彼はそれをエズリンに持っていったんだけど、でもその前に、俺は車の中でこう提案した。“BeckをBethに変えたらどうだ? Beckって言うと硬い音節がメロディを止めちゃう。Beck, I hear you… Beck, I hear you…の中にckって音があって、滑らかじゃない。Bethのほうがずっと滑らかだし、ずっとロマンチックな響きだ”ってね。

実際、歌詞はすごく巧妙なんだ。バンドの連中がリハーサルしてて、彼女が“ねえ、いつ帰ってくるの?”って彼氏をせかす。それに対して彼は“すぐには帰れないよ。俺たち今夜ずっと演奏するから”って答える。“どっちが大事なの? バンド? それとも私?”という問いかけに、“正直に言うと、バンドだよ。お前は俺の人生を変えないけど、こいつらは変えるんだ”って感じ。

よし、みんな大人になったから真実を話そう。事実を言うよ。俺はピーターのことが大好きだ。みんなそうだ。家族ってのは複雑なんだ。口論したり怒ったり、ときには何十年も口をきかないことだってある。でもまた仲直りする。だって家族は家族なんだから。ピーターはいつだって家族だ。(去年10月の)エースの葬儀でピーターに会った。悲しみと痛みの合間に、俺たちは思い出話に花を咲かせた。“あの頃を覚えてるか”とかね。でも、そろそろ真実を語るときなんだ。

ピーターは曲を書かない。彼は楽器を演奏しない。ドラムは定義上、楽器ではない。打楽器と呼ばれるものだ。バンドでは本当に重要で、時に極めて重要な存在だ。俺たちにとってもそうだった。だがドラムフィルは著作権で保護できない。一方でリフやメロディ、歌詞は自分のものにできる。それらは著作権で保護できるが、ドラムでやったことは、他の誰かが直接真似して別の曲に流用するのを防げない。これが一つ目だ。二つ目として、俺の知る限り、ピーターが他の楽器を演奏する姿は一度も見たことがない。キーボードも、六弦の楽器も、まったくね。ピーターは初期の頃、素晴らしいウイスキー・ヴォイスがあった。

“Beth”や“Baby Driver”を書いたのは、スタン・ペンリッジという男だ。スタン・ペンリッジはピーターと一緒にCHELSEAというグループにいてアルバムも出していた。たしかMCAからリリースされたと思う。

だから、ピーターは“Beth”を書いていない。“Baby Driver”も書いていない。あれはスタン・ペンリッジが書いた。だけど、政治的な駆け引きや(俺はその会話には同席していなかったが)会話の流れで、スタン・ペンリッジはピーターの名前をソングライティングのクレジットに載せることに同意したらしい。最初に名前が来るんだ。ピーター・クリス、スタン・ペンリッジ...あるいはピーター・クリス、ボブ・エズリン、スタン・ペンリッジ、あるいはピーター・クリス、スタン・ペンリッジ、ボブ・エズリン。

でも、ピーターはあの曲(のソングライティング)に何の関与もしていない。何も、だ。彼は歌っただけ。そして、神話や噂、まったくの嘘を正すために言っておくが、“(ビートルズの) Yesterdayみたいに弦楽四重奏とピアノでやりたい”と言ったのはボブ・エズリンだ。曲のメロディがそれを求めていたからね、よりアコースティックにね。俺たちはそんなことをしたことがなかったけど、みんなで“いいよ”と言ったんだ。

“Beth”にまつわる伝説は、まさに伝説だ。真実の経緯はこうだ。ピーターはたまたま同じ場所・同じ時間に“Beth”という曲を書いた男と居合わせて幸運だったってこと。そしてボブ・エズリンは、その曲を聴いて、レコーディング前に家に持ち帰り、ピアノの中間部を付け加えた。それはパブリックドメインだから合法的に引用されたものだ。たしかモーツァルトのピアノ協奏曲だったと思う。それが“Beth”の真実の舞台裏さ」