Steve Lukather (c)Getty Images
TOTOの
スティーヴ・ルカサー(Steve Lukather) は若い頃から才能のあるギタリストとして評価されていましたが、そんなエピソードのひとつとして、20歳頃のルカサーがリー・リトナーやワー・ワー・ワトソンなどのベテラン・セッション・ギタリストを退け、70年代ソフトロックの名曲に参加した経緯が語られています。
楽曲は、アメリカのソフトロック・デュオ、イングランド・ダン&ジョン・フォード・コーリーが1979年にリリースした「Love Is the Answer」。もともとはトッド・ラングレンがユートピアのために書いた曲で、デュオは1979年アルバム『Dr. Heckle and Mr. Jive』のためにこの曲をカヴァーしました。
プロデューサーのカイル・レーニングが米Guitar World誌に語ったことによると、当初は業界随一のセッション・プレイヤーであるリー・リトナーやワー・ワー・ワトソンがレコーディングに参加していたという。レーニングはこう振り返っています。
「セッションが終わって皆が帰った後、リトナーとワトソンのギター・パートは、私たちが望んでいたものには、あまり合っていないと感じた。結局、私はそのテープをナッシュビルに持ち帰り、長年共に活動してきたギタリストのスティーヴ・ギブソンをこの曲に加えることにしたんだ」
しかし、レーニングは依然として不満を抱いていました。そんなとき、スティーヴ・ルカサーの何気ないひと言が状況を一変させたという。
「当時20歳で、すで天才として知られていたスティーヴ・ルカサーは、アルバム用の別の曲でオーバーダブ作業をしていた。それが予定より早く終わった。
彼が“他に何かある?”と尋ねたので、“すごく気に入っている曲があるんだけど、君に弾いてもらうパートは思い浮かばないんだ”と答えた。すると彼はそれを聴かせてほしいと言うので流したら、“これは絶対に俺が弾くべきだ。やらせてくれ”と言ったんだよ。
で、スティーヴが、すべてのサビの真ん中に入るチャイミーなギターフレーズを思いついた。最終的には、それをハーフスピードで二重に録音することしたんだよ。
(レーニングの回想によると、この曲のマスターテイクは毎秒30インチで録音されていました)
彼に、上のオクターブで弾いてもらうのではなく、テープを半分のスピード、毎秒15インチで再生しながら、同じ音域で2度録音することにした。その結果、きらめくようなエレクトリック12弦ギターのような効果が生まれたんだ。あのパートなしのこの曲は想像できないよ」
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