フランス映画界のスター、俳優/シンガー/動物保護活動家の
ブリジット・バルドー(Brigitte Bardot)が死去。ブリジット・バルドー財団が発表。91歳でした。
以下、声明より
「ブリジット・バルドー財団は、創設者であり会長であるたマダム・ブリジット・バルドーの逝去を深い悲しみをもってお知らせいたします。世界的に著名な俳優兼歌手であった彼女は、輝かしいキャリアに自ら終止符を打ち、生涯と情熱を動物保護活動と当財団に捧げる道を選びました」
亡くなった時間や場所は明らかにされていません。
「BB(ベベ)」の愛称でも知られるブリジット・バルドーは1934年9月パリに生まれる。裕福で伝統的なカトリック家庭に育った。母の影響で7歳からバレエを習い始め、14歳の時に名門パリ国立高等音楽・舞踊学校に入学した。同時にモデルの仕事を見つけ、1950年には15歳の若さで女性ファッション雑誌『ELLE』の表紙を飾った。モデル活動がきっかけで映画出演のオファーが舞い込み、あるオーディションでロジェ・ヴァディムと出会う。18歳になった1952年に彼と結婚する。バルドーは端役から次第に存在感を増していった。
彼女のイメージを確立し、国際的アイコンへと押し上げたのは、1956年、ヴァディムが脚本・監督を務めた映画『素直な悪女』であった。男たちを翻弄する小悪魔を演じてフランス国内はもちろん国際的にも大ヒットを記録。バルドーをフランス映画界のトップスターの座に躍進させ、その後20年にわたり奔放なセックスシンボルとして、俳優、シンガーとしてのマルチに活躍した。
並行して音楽活動も行い、1968年初頭には、
セルジュ・ゲンズブール(Serge Gainsbourg)との連名のアルバム『Bonnie and Clyde』を発表した。バルドーは当時ギュンター・ザックスと結婚していて、ゲンズブールとは不倫関係にあった。ゲンズブールは彼女のために書いた「Je T’Aime…Moi Non Plus」のオリジナル版を録音した。しかし、バルドーは夫ザックスの怒りを恐れ、この曲のリリースを拒否し、それがきっかけでゲンズブールとバルドーの関係は終わった。ゲンズブールは後にジェーン・バーキンとこの曲を再録音し、大ヒットを記録した。
バルドーはスターとしてのプレッシャーを次第に煩わしく感じるようになり、1970年代初頭、引退を宣言すると、演技を辞めて動物愛護活動に専念した。