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盗作を訴えたソングライター、訴えを却下され さらに「軽薄な」主張を行ったことに対する制裁として相手の弁護士費用1700万円を支払うことに

2025/12/27 22:20掲載
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Mariah Carey / All I Want For Christmas Is You
Mariah Carey / All I Want For Christmas Is You
楽曲の盗作を訴えたソングライター。裁判所に「ありふれたフレーズ」を共有しているだけだと指摘されて訴えを却下され、さらに「軽薄な」主張を行ったことに対する制裁として、相手が負担した弁護士費用を支払うよう命じられ、計11万ドル(約1700万円)を支払うことになりました。

マライア・キャリー(Mariah Carey)は3月、ヒット曲「All I Want for Christmas Is You(邦題:恋人たちのクリスマス)」をめぐる著作権侵害訴訟で勝訴しました。

1989年に同名の曲「All I Want for Christmas Is You」を発表したソングライター、アンディ・ストーン(aka ビンス・ヴァンス)と、共同作曲者のトロイ・パワーズは2023年11月に最初に提訴し、キャリーに対して「著作権侵害および不当利得」を主張し、2人は2,000万ドルの損害賠償を求めていました。この訴えについて、ロサンゼルス裁判所は2025年3月、専門家による証言を引用し、主張されている類似点は、この2曲が発表される前から使用されていた「クリスマスソングのありふれたフレーズ」を共有しているだけだと述べ、盗作したことを証明する十分な証拠がないため、訴えを却下しました。詳しくはこちら

この裁判で裁判官は、ストーンと弁護士が「軽薄な」申し立てを行ったとして、制裁措置を科すべきであるとの判断を示し、ストーンと弁護士に対し、この訴訟の弁護でキャリーが負担した弁護士費用を支払うよう命じていました。

この金額について数か月にわたる議論が続いた後、モニカ・ラミレス・アルマダニ裁判官は12月23日、この訴訟の弁護でキャリーの弁護士が要した154時間の業務に対して92,000ドルを支払うべきであるとの判決を下しました。また、裁判官はソニー・ミュージックなどの弁護士費用を支払うように命じており、米ビルボード誌によると、総額は11万ドルとなるという。