元
スレイヤー(Slayer)のドラマー、
デイヴ・ロンバード(Dave Lombardo)はUltimate Guitarの最近のインタビューの中で、現代のメタルドラミングについて語っています。
「ああ、彼らはすごいよ。素晴らしい才能がたくさんいる。素晴らしいよ。ドラミングの進化はまったく別次元に達した。うん、素晴らしいことだよ!
進化した現代では、人間なのかコンピューターなのか区別がつかないドラマーやサウンドが生まれている。ヴォーカルにAutoTunを使うのと同じで、ドラムも本物かどうかわからない。サンプルがあまりにも良くなったからね。
多くの点で残念だよ。コンピューターやソフトウェアは状況に応じて助けになるものなんだ。
例えば、素晴らしいテイクの90%は完成しているのに、曲の中にちょっとした部分だけ、曲の展開に躊躇したり自信が持てなかったりする。そんな時、それをコンピューターを使って修正するのは分かる。でも今聴いているものは、セッション全体が処理されてしまっているような音で、それが本当に残念なんだ。だって、ドラマーがバンドにもたらす現場の感情の多くが失われてしまうからね。
それが意図的なのか、単にドラマーの力量不足なのかはわからないけれど、現代のレコーディングには明らかに何かが欠けていると思う。個性だね。使われているスネアドラムやサンプルの多くが、前に聴いたドラマーとまったく同じなんだよ。“ああ、これってあのバンドで使ってたサンプルとそっくりじゃないか”て感じで。エンジニアやプロデューサーが同じ音を使い回しているみたいだよね。
でも、まあ、今は2025年だ。もう曲を聴いて 音とか ドラマーが何をやってるかを推測する必要はない。YouTubeで演奏が実際に見られるんだから。自分で試行錯誤する必要もない。“このドラマーはこの曲のあの部分をどう叩いてるんだろう?”ってなったら、YouTubeで見ればいい。そうすると、解釈の余地が奪われるんだよね。自分なりに解釈して、自分のやり方で演奏する。それが基本的に自分のスタイルを生む。俺がやってきたのは、まさにそれなんだ。
僕はレコードを聴くことに頼ってきた。曲の中でドラマーがどう演奏しているかを正確に聴き取るんじゃなくて、“自分ならこう解釈する”って聴いていた。それで自分のやり方で演奏する。そうすれば演奏の完全なコピーではなく、自分自身のものになる。だから、どうだろうね、本当にいろいろあるよ。思うことは山ほどあるよ。
でも、世の中には素晴らしいドラマーはたくさんいる。もちろん、(スリップノットの)エロイ・カサグランデ。それから、インペリアル・トライアンファントのケニー・グロホフスキーも大好きだ。メルヴィンズのデイル・クローヴァーや、ビッグ・ビジネス/ハイ・オン・ファイアのコーディ・ウィリスのことも大好きだよ。本当に素晴らしいドラマーがたくさんいる。だから、音楽の進むべき方向や方向性に、俺は楽観的なんだ」