John Fogerty (Image credit: David McLister)
ジョン・フォガティ(John Fogerty) はCCRこと
クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァル(Creedence Clearwater Revival) の解散後に、彼の象徴的な愛用の“ACME”リッケンバッカーを少年に譲った経緯と、そのギターを50年後に妻が探し出してクリスマスプレゼントとして贈ったことを、米TV番組『The Late Show with Stephen Colbert』で振り返っています。
「1969年の初めに買った。リッケンバッカーだったんだけど、スタンダードモデルに物足りないところがあったから、いろいろ手を加えたんだよ。いちばん重要なのは、ギブソン・レスポールのハムバッカー・ピックアップを取り付けたこと。イギリスにすごい連中がいるって噂を聞いていたんだ。ジミー・ペイジ、ジェフ・ベック、エリック・クラプトン…彼らはかなりの神秘性を帯びていてね。それ(ピックアップ)が本当に効果的だった。改造を終えた後、ネームプレートを交換し、そこに“ACME”と手書きで描いたんだ。
クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルは一定の成功を収めたけど、その後、メンバーは楽しみ方がわからなくなってしまったようでね。“Have You Ever Seen the Rain”という曲を書いたんだけど、あれはバンドの解散についての曲だった。音楽業界の頂点を目指そうと必死になる一方で、みんなどんどん不幸になっていくように思えてね。理由は聞かないで。たぶん人間の性なんだろうね。
バンドが解散して、1972年頃の僕はかなり落ち込んでいた。近くには子どもが何人かたむろしていて、その中には12歳の少年もいた。ある日、その少年が僕のところに来て“ジョン、君のギターを1本もらってもいい?”と言ってきたんだ。たぶん僕は、自分の抱えている問題すべてを捨てて、一からやり直せると思ったんだろう。そのギターをその子にあげたんだ。それから長い、長い、長い間、そのギターを見ることはなかった。
それから年月が経ち、僕の知らないうちに、僕の美しい妻のジュリーがこのギターをあちこち走り回って探してくれていた。ほんの数年前、彼女はついにオハイオで見つけて、家に持ち帰り、クリスマスツリーの下に置いてくれたんだ。そうやって僕の手元に戻ってきたんだよ」
6月の米ローリング・ストーン誌のインタビューによると、フォガティはギターを見た瞬間、涙が止まらなかったという。ギターを手に取るうちに、フォガティの心境は変化し始め、CCR楽曲への愛を再燃させ、それがCCR楽曲の再録アルバム『Legacy: the Creedence Clearwater Revival Years』につながりました。
フォガティは8月、ポッドキャスト『Sodajerker On Songwriting』のインタビューの中で、ACMEを手放したことは愚かな考えだったと語っています。
「自分にとってこれほど意味があり、レコーディングの重要な一部だったギターを人に渡すなんて、愚かな考えで、本当にばかげた考えだった。でも僕だって、ただの人間だ。皆が泳ぐ川の中で泳いでいるだけ。感情に流されて、このギターを手放してしまったんだよ」
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