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ツアー中に他のメンバーに置き去りにされた米デスメタルバンドのフロントマン 4500km離れた自宅へ帰るためにクラウドファンディング 成功で帰宅へ

2025/12/01 21:03掲載
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Vitriol, photo by Peter Beste
Vitriol, photo by Peter Beste
ツアー中に他のメンバーと対立した結果、故郷から4500km以上離れたところにあるアイスクリームショップ兼ガソリンスタンドの外に、恋人と愛犬と共に置き去りにされた、米デスメタルバンド、ヴィトリオール(Vitriol)のフロントマン、カイル・ラスムセン。カイルは自宅に帰るための資金調達をクラウドファンディングに頼り、目標額の4倍の寄付を集めました。その資金で中古車を購入、すでに出発しており、あと2日で帰宅できるという。また、クラウドファンディングで集まった残りの寄付を、ツアー中止のために背負った様々な負債の返済に充てると発表しています。

オレゴン州ポートランドを拠点とするヴィトリオールは先週初め、ニューヨークでのツアー中盤に、カイルと他のメンバーが対立。激しい口論の末、カイルの「的外れな怒りの爆発には付き合えない」と、ギタリストのキース・メロウ、ベーシストのブレット・ライアー、ドラマーのアンディ・ヴィンチェンゼッティがツアーの途中で脱退することを決意。キースはSNSに、カイルをガソリンスタンドに置き去りにして地元に帰ったと報告していました。

カイルのその後の報告によると、カイルは、彼の恋人、愛犬、そしてキャンピングカーから降ろした大量のマーチャンダイズやカイルの機材と共に、ニューヨーク州レッドウッドにある、廃業したアイスクリームショップ兼兼ガソリンスタンドに置き去りにされたという。

カイルの主張では、この口論はコカイン中毒に加え、ツアー用に共同使用していたキャンピングカーの狭さ、睡眠不足などのツアーによる疲労が原因だったという。またカイルは、キースが激しい口論の最中にカイルの恋人を刺すと脅したとも主張しています。

カイルの主張では、ツアー中のバンドの資金はキースが管理していたため、カイルはお金がなく、恋人と愛犬と共にどうすれば家に帰れるのか途方に暮れていました。最終的にカイルはGoFundMeでクラウドファンディング・キャンペーンを行い、目標額2,500ドルに対し、4倍以上の10,874ドル(約170万円)の資金を集めました。彼らはレンタカーではなく、手頃な価格の中古車を購入して帰路に着くことを決め、残りの寄付は「このツアーのグッズ、RV、マネジメント、PR費用などの負債の返済に充てさせていただきます」と報告しています。

置き去りにされたニューヨーク州レッドウッドから故郷のオレゴン州ポートランドまでの距離は4554kmで、Googleの情報によると、車での移動は41時間以上かかるという。