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ほぼ毎日音楽を聴くことで認知症のリスクが低下する可能性 最新研究結果

2025/11/19 17:59掲載
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listening to music
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新しい研究によると、ほぼ毎日音楽を聴くことで認知症のリスクが低下する可能性があるという。オーストラリアに住む70歳以上の健康な約1万人を対象に行われた研究の結果、ほぼ毎日音楽を聴く人は、聴かない人に比べて認知症リスクが39%低いことが報告されています。

モナッシュ大学・公衆衛生学部の生物学的神経精神医学・認知症研究センター長で、本研究の主任研究者であるジョアン・ライアンによると、この研究は、オーストラリアに住む70歳以上の健康な10,893人を対象に10年間にわたって収集されたデータに基づいています。

研究に参加した医師や医療スタッフによる毎年のデータ収集の際、研究参加者は認知機能の評価を受けました。計10,893人の参加者のうち、ほぼ毎日音楽を聴くと回答した7,030人は、聴かない人に比べて、最も顕著な認知症リスクの低下を示しました。

ライアンは「彼らは、より一般的な認知機能低下のリスクも低下していました。また、その期間中、記憶課題や全般的な認知機能テストにおいても、一貫してより良い成績を示していました」と説明しています。

ただし、本研究は観察研究であるため、音楽が認知機能低下の抑制に直接関与しているかどうかは保証できないとも述べていますが、ライアンは「しかし、他の研究結果も踏まえて考えるなら、実際に直接的な関連がある可能性は十分にあると考えています」とも付け加えています。

さらに「私自身も以前より音楽を聴くようになりました。楽しめて、なおかつ脳を刺激してくれるものなら、聴かない理由はありません。皆さんにも音楽を聴くことを勧めたいですね」とも述べています。

この研究はInternational Journal of Geriatric Psychiatryに掲載されています。