
Joshua Olusanya - GUINNESS WORLD RECORD LONGEST MARATHON PLAYING TRUMPET
トランペットを25時間連続で演奏して世界記録を樹立したナイジェリア人ミュージシャンが自身の体験を語る。実は2度目の挑戦で、最初の挑戦は24時間46分に及んだが、許可時間外に水をひと口飲んだことで失格に。もう二度と挑戦しないと思ったが、先生でもある彼は生徒たちに「逆境に立ち向かう姿勢」を示すために再び挑戦をすることを決意。2度目の挑戦、時間が経つと、足が震え、指が痙攣し、唇から血が出たが、演奏を止めずに、そして偉業を成し遂げる。
ナイジェリアの首都アブジャにあるインターナショナルスクールで音楽を教えているJoshua Olusanyaは、2年前、トランペット演奏の最長時間に関するギネス世界記録がないことを知り、挑戦を決意します。
彼はギネスに定められたルールの下で演奏を行いました。1時間ごとに5分しか休憩できず、即興演奏は禁止で、ソロ演奏やジャムセッションも禁止され、演奏できるのはメロディーのみでした。
彼はトレーニングを始めた頃は2時間ほどしか演奏できませんでしたが、週3日、徹夜練習を何ヶ月も続けるうちに、持久力を身につけたという。
最初の挑戦は2024年2月、彼が教えている学校で行われ、24時間46分にも及びました。二人の立会人と音楽専門家が4時間ごとに交代しながら挑戦の全過程を審査しました。彼は疲れ果て、痛みに耐え、演奏を続けましたが、最終的には失格になりました。許可された時間外に水を一口飲んだことが原因でした。失格となったことで、それまでの長時間の演奏がすべて無効になったという。「ひどく不公平に感じたよ」と彼は振り返り、こう続けています。
「最初は、もう二度と挑戦しないと誓った。けれど、生徒たちが私の気持ちを変えてくれた。水を飲んだことで失格になったと聞いた彼らは、憤慨したのです。“どうして先生にそんなことができるの?”と。私は“逆境に立ち向かう姿勢”を示す機会だと気づきました。挫折は終わりではない、人はいつでも立ち直れるのだ、と伝えられるはずだと。だから、もう一度挑戦しました」
2回目の挑戦について、こう振り返っています。
「最初の数時間は安定していた。5時間ほど経つと、唇や肩に焼けるような痛みを感じたが、リズムが私を支えてくれた。時間が経つにつれて、足が震え始め、指はつり始めた。体が持たなくならないよう、座ったり立ったりを繰り返さなければならなかった。唇から血が出始めたが、最後の音符まで演奏を絶対にやめないと自分に言い聞かせた。最終的に演奏を止めたとき、私は25時間30分連続で演奏していた。人生で一番の達成感だった。自分のためだけでなく、これを成し遂げるのを助けてくれたすべての人たちのためにも、胸が高鳴っていました」