
David Coverdale and Reb Beach
デイヴィッド・カヴァデール(David Coverdale)の音楽界からの引退を受け、
ホワイトスネイク(Whitesnake)の長年のギタリスト、
レブ・ビーチ(Reb Beach)は声明を発表しています。ビーチは2003年からホワイトスネイクに在籍していました。
「本日、デイヴィッド・カヴァデールが音楽界からの引退を発表した。ひとつの時代の終わりで、感傷的な気分になった。俺から一言述べておきたい。
ボロボロのスバルを運転していたとき、初めて“Still of the Night”を耳にした。危うく木に突っ込みそうになった。あんな声も、あんなリフも聴いたことがなかった。もしあの頃の自分が、この先、二十年もあのバンドと一緒にステージに立つことになると知っていたら――まあ、まさに完全に『チャーリーとチョコレート工場』だと言っておこう――長年にわたり、デイヴィッドと俺は世界中のステージを共にした。アリーナ公演の轟音とまばゆい照明から、キッチンテーブルを囲む静かなひとときまで。共に曲を書き、俺が夕食を作り、互いの人生で起きていることをすべて分かち合い、腹が痛くなるまで笑いあった。俺はディープ・パープルやジミー・ペイジ、ホワイトスネイクについて彼が話してくれる瞬間が大好きだった。
彼はハードロックに比類のない声をもたらしたが、彼自身が一番楽しんでいたのはバンドと過ごす時間だったと思う。どの公演でも、彼は到着するとすぐに俺たちの楽屋に直行し、みんなの様子を尋ねては、準備の時間まで一緒に過ごしていた。
公演の日はいつだって、彼の頭の中はライヴを最優先に考えていた。俺はそれが大好きだった。凍えるような屋外でライヴをしたこともあった。強風と凍えるよう雨は俺には耐え難いものだったが、デイヴィッドはまるで何もないかのようにパフォーマンスをしていた。あれほど、集中力とショーマンシップ、そして観客をロックさせるという決意が同居しているのを見たことがない。それを目の当たりにできただけでも最高の贈り物のひとつだった。ましてやその一部になれたことは、言うまでもない。
ここに、デイヴィッドと俺の写真をいくつか載せておく。この伝説的なシンガーと同じステージに立つことがどういうものだったか、ほんの少しでも感じてもらえるかもしれない。あの素晴らしいリフの上に彼が響かせる高音域を聴くたび、鳥肌の上にさらに鳥肌が立った。それでも彼は毎晩のように1万人の前のステージで俺を笑わせてくれた。
デイヴィッドへ、
君の音楽や物語、笑いを俺に任せてくれてありがとう。俺の指と心に宿る音色を形作る手助けをしてくれてありがとう。
そして今、君は引退を決意した…厚底靴を脱いで、信じられないようない50年に及ぶ旅路の舞台から降りることを選んだのなら、君はこれからの一分一秒、君が必死に懸命に勝ち取った、安らぎの時間、安らぎのひとときを思う存分楽しむべきだと思う。そしてその後は、豪華で盛大なパーティーを開いて、大々的なジャムセッションを催して、俺のことも招待してほしい。
友よ、君に乾杯。君の歌声に、君の心に。そして、君が残したレガシーに――それはレコードの中だけでなく、友情や思い出、そして君が触れた人たちの人生にも(俺の人生には忘れられない形で)刻まれている。
人から君と同じステージに立つことはどういう意味だったのかと聞かれたら、こう答えるよ。すべてだったって。
ロックし続けてくれ。愛と感謝を込めて。
レブ・ビーチ」