
Guitar World March 1996 issue (Image credit: Guitar World/Future)
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(Red Hot Chili Peppers)の
ジョン・フルシアンテ(John Frusciante)は、自身が脱退していた時代にバンドに在籍していた
デイヴ・ナヴァロ(Dave Navarro)からレスポールを借りたが、彼はそのギターを勝手に売ってしまう。この行為を恥じていたフルシアンテは数年後、ナヴァロに償いをした。ナヴァロはこのエピソードを米Guitar Worldの新しいインタビューの中で振り返っています。
この90年代初頭のレスポールはもともと、ナヴァロが
ガンズ・アンド・ローゼズ(Guns N' Roses)のオーディションのために購入したものでした。最終的にガンズからのオファーを断ったため、そのオーディションは実現することはありませんでした。
その後、このギターは壁に立てかけられたままになっていましたが、数年後、ナヴァロがGuitar Worldの1996年3月号の表紙を飾った際、たまたま手に取ったギターがそのレスポールでした。
1994年に脱退したフルシアンテの後任としてレッド・ホット・チリ・ペッパーズに加入したナヴァロは、フルシアンテからの電話について、こう振り返っています。
「彼は病院で薬物依存症の治療を受けていた。電話がかかってきて“病院にいるんだけどギターがないんだ。1本貸してくれない?”って言われたんだ。
俺は“もし弾きたいなら、ここにレスポールがあるけど?”と言った。当時、俺はまだチリ・ペッパーズにいたし、彼はクリーンになろうとしていた。だから“病院まで持って行くよ”と言って、そのレスポールを彼に手渡したんだ。
この話には、ちょっと奇妙な経緯があるんだけど…。
彼はリハビリ施設を出た後、そのギターを売ってしまったんだ。だから、そのギターは二度と俺の手元には戻らなかった。90年代のどこかの話だよ。
(それから数年後)ジョンから電話があってね。彼とは何年も話をしていなかった。俺が“どうした、元気か?”って言ったら、彼は“昔、僕が入院していたときに、君がレスポールを持ってきてくれたよね。本当に親切だった。本当にありがとう”と言っていた。
彼は続けて“それでさ、リハビリ施設を出た時、あれを売っちゃったんだ。本当にごめん。もしよかったら会いに行ってもいいかな?”と言った。正直なところ、あの日から彼とは話してなかったんだけど、彼は俺の家に来て、ギターを一本持ってきていた。
彼がケースを開けると、そこにはブラック・ビューティーがあった。彼はこう言った。“君のギターを売っちゃったことを謝りたかったんだ。同じギターじゃないのはわかってる。でも、君が
ジェーンズ・アディクション(Jane's Addiction)のアルバムでブラック・ビューティーを使ってたよね? あれが壊れちゃって、もう持ってないのも知ってる。だから、これを君に贈るよ”」