アルバムを2枚出して、“It Ain’t Over ’Til It’s Over”が大ヒットしたたけど、『Mama Said』を作ってた頃でさえ、まだ電車でスタジオに通ってたんだ。
“Are You Gonna Go My Way”の面白いところは、作った時点ではこれがヒットになるなんて全く思っていなかったこと。録音してると、たまに直感的に“これは来る”って感じることもある。でもあれにはなかった。当時ラジオで流れてた曲と比べると、サウンドも録音も生々しさも……かなり風変わりだったんだ、わかるだろ?
“I was born long ago(俺はずっと昔に生まれた)”や“ I am the chosen, I’m the one(俺は選ばれし者、唯一の存在だ)”とか歌ってるけど、もちろんこれは俺自身のことじゃない。キリストのことで、ジーザス・クライスト・スーパースターみたいなところから来ている。ミュージカルみたいに、役になりきって歌ってるんだよ。
クレイグは天才だと思うし、正直に言って、彼が本来受けるべき正当な評価を得られていないと思う。
すべては曲の仕上げ方次第なんだ。1曲のすべての楽器を自分で演奏する場合は、ドラムから始めて構築していく。でも“Are You Gonna Go My Way”については、ギターとドラムを同時に録音したかった。だから俺がドラムを叩いて、クレイグがギターを弾き、トニー・ブライトがベースを弾いた。つまり、ミュージシャンたちと一緒に演奏したトラックのひとつだったんだ。そしてそれは美しかった。あの擦れる音やマイクの漏れ音が混ざり合い、あのサウンドを生み出したんだ」
“Are You Gonna Go My Way”のメッセージは今も通用するのだろうか? 今の世界は本当は過酷だ。俺ら人間が辿り着いたこの状況―互いを、世界をどう扱うのか、このあり方は本当に悲しい。だからこそ、今こそ、このメッセージにはもっと意味があると思う。セットリストから外すなんてありえない。それがなければ完成しない。この曲をライヴで演奏する瞬間はただただ美しい、俺はこれからもずっと演奏し続けるよ」