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カーマイン・アピス、ピンク・フロイド作品に参加したもののフロイドの良さはわからない/ニック・メイスンのドラムは枕を叩いているような音だと語る

2025/10/31 17:39掲載
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Pink Floyd / A Momentary Lapse of Reason
Pink Floyd / A Momentary Lapse of Reason
ヴァニラ・ファッジ(Vanilla Fudge)ベック・ボガート&アピス(Beck, Bogert and Appice)などで活躍したドラマーのカーマイン・アピス(Carmine Appice)ピンク・フロイド(Pink Floyd)のアルバムに参加したことがあるものの、フロイドの良さがわからないとMusicRadarの新しいインタビューの中で語っています。特にニック・メイスン(Nick Mason)のドラムは気に入らないようで、枕を叩いているような音だと言っています。

アピスは、1987年にリリースされたフロイドのアルバム『A Momentary Lapse Of Reason』の収録曲「Dogs Of War」でニック・メイスンの代わりにドラムを叩います。

「(フロイドのレコーディングに)参加できてうれしかったよ。ゴールドディスクとプラチナディスクも手に入れたからね。

ある日家に帰ったら、留守電にボブ・エズリンからメッセージが入ってたんだ。“やあ、カーマイン。ボブだ。今アルバムをレコーディング中なんだが、君に参加してほしい。カーマインのドラムがどうしても必要なんだ”。

で、彼に電話して“いいね。バンドは?”って聞いたら、彼は“ピンク・フロイドだ”と言った。俺は“ピンク・フロイド? ドラマーはどうしたの? ニックは?”って聞いたら、ボブは“ああ、彼も参加するよ。でも最近フェラーリでレースしてて、手のマメが柔らかくなってるんだ。それにこの曲は君みたいなドラミングを求めてるんだ”って言ってた。俺は“オーケー!”って答えたよ。

(インタビュアー:エズリンやロイドのメンバーから、この曲の演奏方法について何か指示があったですか?)

まったくなかったよ。彼らは俺をカーマインとして雇ったんだ、わかるだろ? 自分のドラム・セットがあって、専属のローディーもいて、そいつがドラムを持ってきてセッティングした。俺はパールのキットを使っていたんだけど、でかいセットだった。録音はA&Mスタジオでやったから、広い部屋でね。マイクもあちこちに立てて、だからサウンドもデカかったんだ。

(インタビュアー:その時、ニック・メイスンは?)

彼は動揺している様子はなかった。歩き回って楽しんでいたよ。

トニー・レヴィンも来ていて、彼がベースを弾いてくれた。最高だったね。トニーと一緒に演奏したのはその時が初めてだったけど、マジで凄かったよ。

(インタビュアー:多くの批評家やピンク・フロイドのファンは当時、ロジャー・ウォーターズが関与していないのなら、それは正当なフロイドのアルバムではないと主張していました)

何でもいいよ。俺はピンク・フロイドのファンじゃないんだ。なんであんなに大きくなったのか理解できなかった。ほとんどの時間が退屈だと思ってる。だからこそ、あの曲をやってくれって俺に声がかかったんだろ?

俺は“ピンク・フロイドの曲で大暴れしてやる!”って思ったよ。でもそれ以外は何もなかった。

つまり、ドラムの音に関して言えば、どこのスタジオでも出せるような平坦で枕みたいな音だ。枕を叩けば、ニック・メイソンのような音に聞こえる。俺は最高のライヴ・サウンドを与えたんだよ。

(アルバム・リリース直後の)ツアーを見たよ。MTVで流れてて、新しいアルバムの曲をやっていて、その中の1曲が“Dogs Of War”だった。ニックがそれを演奏していた。ちょっと面白かったよ。まあまあ上手くやっていた。悪くなかった。俺のフィルを完全に再現はしてないけど、かなり上手く真似してたよ」