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イエス/エイジアのジェフ・ダウンズが選ぶ「史上最高のプログレッシブ・ロック・アルバム 11選」 

2025/10/28 20:21掲載
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Geoff Downes
Geoff Downes
イエス(Yes)エイジア(Asia)バグルス(The Buggles)などでの活躍でも知られるジェフ・ダウンズ(Geoff Downes)が選ぶ「史上最高のプログレッシブ・ロック・アルバム 11選」。英Progに寄稿しています。順位は厳密な優先順位ではありません。

11. PROCOL HARUM - SHINE ON BRIGHTLY (1968)
10. CARAVAN - IN THE LAND OF GREY AND PINK (1971)

9. KING CRIMSON - IN THE COURT OF THE CRIMSON KING (1969)

「プログレッシブ・ロックにおいて真に深遠で知的な歌詞が導入された始まりであり、おそらくこの時代を象徴するアルバムだったと思う。当時としてはかなり画期的だったジャケットの魅力は言うまでもないが、『21st Century Schizoid Man』で持ち込まれたジャズの要素はとても刺激的で、彼ら全員がとても優れたミュージシャンたちであることが聴き取れる。そしてそれは、まさに自分がやりたいと思っていたタイプの音楽だったから、僕にとてつもない衝撃を与えた。それまで、まったく存在しなかった作品だった」



8. THE NICE - ARS LONGA VITA BREVIS (1968)

「キース・エマーソンは僕に大きな影響を与えた存在で、ザ・ナイスにも本当に夢中になった。ELPがそれをさらに磨き上げて、より決定的なスタイルを確立したと思うが、キース・エマーソンは当時からすでに、クラシック楽曲を独自に解釈することで新境地を切り開いていた。それに、ロックバンドにおいて、彼がキーボード奏者としてステージ前方に立つという事実にも衝撃を受けた。彼はおそらくロック・キーボード演奏の最高の使い手であり、間違いなくキーボードのスーパースターになった最初の一人だった」



7. YES - CLOSE TO THE EDGE (1972)

「これはおそらくイエスの最も決定的なアルバムであり、少なくとも当時の作品の中では間違いなく決定的な存在だ。バンドが本格的にコンセプト・アルバムに取り組み始めた最初期の作品のひとつで、レコードの片面まるごとがひとつの作品というのは当時ほとんど前例がなく、プログレという観点では、おそらくあらゆる要素を規定づけたアルバムと言えるだろう。実際にバンドがアルバム全曲を演奏し始め、僕も全曲を覚えなければならなくなったとき、その奥深くに潜り込むように細部まで探って、全てがどのように組み立てられているのかを目の当たりにしたのは本当に驚くべき体験だった。音楽には実に多くのニュアンスが込められており、イエスを全く新しいレベルに引き上げ、彼らを史上最高のプログレ・バンドのひとつとして確固たる存在にしたと思う」



6. GENESIS - SELLING ENGLAND BY THE POUND (1973)

「これは素晴らしいアルバムで、僕にとってはすべてが詰まっていた。優れた作曲と素晴らしいサウンドに満ちていて、プロダクションも最高だった。ギターの演奏は非常に多彩だし、トニー・バンクスによるキーボードも同様だった。彼もまたキーボードの分野で新たな境地を切り開き、この種の音楽を大きく変えるのに大いに貢献した。このアルバムの雰囲気は本当に信じられないほど素晴らしい。おそらく千回は聴いているはずだが、聴くたびに毎回新たな発見がある。ジェネシスのその特定の時期において、彼らが発表した中で最も完璧なアルバムだったと思う」



5. PINK FLOYD - WISH YOU WERE HERE (1975)

「これは名盤で、僕にとっては『Dark Side Of The Moon』よりも聴きやすいアルバムだ。曲のムードやアレンジ、そして展開の仕方に本当にワクワクさせられた。決定的な作品ではないと言う人もいるかもしれないが、僕個人としてはピンク・フロイドのアルバムの中で一番好き。録音中にシド・バレットがスタジオを訪ねてきていて、タイトル曲の“Wish You Were Here”は彼について歌ったものだと思う」



4. JETHRO TULL - AQUALUNG (1971)
3. THE MOODY BLUES - DAYS OF FUTURE PASSED (1967)

2. SOFT MACHINE - THIRD (1970)

「カンタベリー・シーンは僕に多大な影響を与えた。カンタベリーのバンドの多くはキーボード主導のバンドで、ちょうど僕が音楽にのめり込み始めた頃にそれが起きていたからね。ソフト・マシーンにとっては、実験精神こそが鍵だった。ロバート・ワイアットが事故に遭ったあと、僕はメンバーそれぞれが最終的にどこへ行き着くのか追いかけた。ワイアットはソフト・マシーンを去ると、マッチング・モウルというバンドを結成した。これは実はソフト・マシーンのフランス語をもじった名前なんだよ。とにかくあのシーンは本当に素晴らしくて、当時その場にいられたらどれだけ最高だっただろうと思う。彼らの多くは一緒にツアーをしていたから、キャラヴァンやソフト・マシーン、そしてそのムーブメントに属する数えきれないほどのバンドを観ることができた。これはその中でも僕のお気に入りのアルバムのひとつだよ」



1. SUPERTRAMP - CRIME OF THE CENTURY (1974)

「スーパートランプが大好きなんだ。彼らはおそらくプログレッシブ・ロックの中では、どちらかというポップ寄りの方だと思うけど、彼らの歌詞は素晴らしく、プロダクションも最高だった。ケン・スコットがプロデュースしたこのアルバムは、まさに傑作だ。捨て曲なんて一つもない。とにかくすごくいいムードに満ちているし、リードシンガーが二人いたからハーモニーも本当に本当に素晴らしかった。さらに言えば、彼らはかなりキーボード主導のバンドで、ウーリッツァー・ピアノは彼らの音楽の大きな特徴だったから、彼らもまた、僕にとってとてもインスピレーショナルを与えてくれたバンドだったんだ」