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エクストリームのヌーノ・ベッテンコート、オジー最終公演について回想 何週間も練習して曲を自分のものにしてから挑んだと語る

2025/10/28 13:40掲載
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Nuno Bettencourt (Image credit: Neil Lupin/Redferns via Getty Images)
Nuno Bettencourt (Image credit: Neil Lupin/Redferns via Getty Images)
エクストリーム(Extreme)のギタリスト、ヌーノ・ベッテンコート(Nuno Bettencourt)は「Steve And Rik's POTcast」の新しいインタビューの中で、オジー・オズボーン(Ozzy Osbourne)ブラック・サバス(Black Sabbath)の最終公演『Back To The Beginning』について振り返っています。

「オファーの電話を受けた時、“マジで、2曲演奏できるのか!”って思ったんだ。みんな2曲ずつやるってことで、俺に声をかけてきたんだ。

(スタッフから)“ランディ(ローズ)の曲とか、『Bark At The Moon』の曲とかできる?君なら演奏できるよね?”って聞かれてさ、“OK。やるよ”って返したんだ。そしたら3、4日後にまた電話がかかってきて“あと3曲追加してもいいか?”って言われたんだ。俺は“待てよ、どういうこと?”って聞いたら、“ウルフギャング・ヴァン・ヘイレンが急遽キャンセルしたんだ”。で“じゃあ、どの曲?”って聞いたら、そう、彼がキャンセルしたのは賢明な判断だったんだ。誰もランディ・ローズやジェイク・E・リーのソロなんて弾きたくないんだよ。だってオジーがステージにいて、仲間全員が見てる前で失敗したら、キャリア終わりだからね。

それで俺は5曲担当することになって、部屋で“よし、このクソ難しい楽譜を解読してやる”って思ってたんだ。そしたら奴らが“あと3曲追加してもいいか?”って言ってきて、結局12曲も弾く羽目になった。俺のこと知ってるだろ? “ああ、いいぜ”って感じでさ。でも、ただ覚えるんじゃなくて、“こいつらを完全に自分のものにしないと。時間をかけて本気で取り組まなきゃ。しっかり覚悟を決めるんだ”って自分に言い聞かせたんだ。

その時は世界配信されるなんて全然知らなかった。スタジアムの観客の前だけだと思ってた。それだけでも十分デカいけど。でも本番の2日前にマネージャーから“そういえば、これ世界配信するらしいよ”って言われたんだよ。俺は“は?”“ちょっと待て、何だって?”って感じで、彼は“何百万人も観ることになるよ”って言ってた。俺は“最高だな”って感じだったよ。今まで一度もステージでやったことのない曲を、今まで一緒にやったことのないバンドとやるわけなのにね。

で、いざ当日、リハーサルなんて関係なく、ずっと本番をやってるってことに気づいた。会場に行くと、リハーサルにはアーティスト全員が居て、床に座って、俺が本当にこのクソ難しいのを弾けるかどうか見てるんだ。みんなスマホ構えてさ。だからこそ宿題をちゃんとやって、曲を自分のものにして、何時間も費やすのが大事だったんだ。

それで、あの人のことを知ってるか分からないけど、プロデューサーでユーチューバーのリック・ベアトにこう言われたんだ。電話がかかってきて、“みんな君のパフォーマンスを絶賛してたよ。1つ気づいたのは、君は単に曲を覚えただけじゃなかった。演じていたんだ。そこが他のみんなより際立ってた”ってね。俺は“普段やってることをやっただけだよ”って答えたよ。

何か変わったことをやろうとしたわけじゃないし、誰かに気づかれるかもどうでもよかった。ただ曲に敬意を払って、ちゃんと理解して、現場に行って、自分のやるべきことを、全力でやり切りたかっただけなんだ。歌も歌ったし、ハーモニーもやったし、誰も期待していないことを全部やった。

(公演前)俺は部屋にこもった。曲を1曲に1時間ずつかけて覚える代わりに、何週間も毎日4、5時間も立って演奏し、全てを完璧に叩き込んだ。

椅子に座るのは楽だけどやらない。低い位置で、膝のところまでギターを下げて弾くのは20倍大変だけど、その方が見た目が良い。俺は現場に行って、とにかく全力を尽くした。そしたら突然、“ちょっと待て、今何が起きた? みんながめちゃくちゃ(絶賛してる)”って状況になって。俺はただ自分らしく振る舞っただけ。やるべきことをやって、姿を見せて、クソ真剣にやり切った。それだけさ」