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ポール・マッカートニー 回顧録の中で「新曲が25曲ある」と明かす&80年訪日時の逮捕を改めて回想 今になってようやく思い出したのは…

2025/10/28 12:37掲載
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Wings: The Story of a Band on the Run
Wings: The Story of a Band on the Run
ポール・マッカートニー(Paul McCartney)は、ウイングス(Wings)の結成から解散までの軌跡を綴った新しい回顧録『Wings: The Story of a Band on the Run』の序文の中で、現在の音楽計画も明かし、「これから数カ月で仕上げる予定の新しい曲が25曲ある」と書いています。Vultureで序文の抜粋が公開され、そこにはこう書かれています。

「人生ずっと、そしてその先も、何か違うことがしたいと思ってきた。自分が成功するためには、違うものでなければならなかった。曲を書きたいと思って、実際に書いてきたが、時間が経つと、気づかないうちに作品としてまとまっていく。そして今まさに、これから数カ月で仕上げる予定の新しい曲が25曲あって、どれも興味深いものばかりなんだ。何かを耳にしたり、音楽の一片を聴いたりして、“ああ、これ好きだな”と思ったら、その感覚を新しい曲に取り入れてみる。そして多くの場合、僕の創作に一貫して流れているのはノスタルジア、過ぎ去ったものの記憶なんだ。それがどう起こるかはあまり深く考えない。ただ起こってくれて嬉しいだけさ」

抜粋によると、この序文を執筆したのは「2025年3月」のようです。

また序文では、1980年1月に予定されていたウイングスの日本公演のために訪日した際、ポールが成田空港の税関で大麻取締法違反で逮捕された時のことも改めて振り返っています。

「ウイングスの終わりは1980年、つまり僕が大麻所持で捕まって東京の麻薬拘置所に9日間入れられた時だった、と考える人もいるけど、実のところ、そのずっと前からインスピレーションは別の場所へ動き始めていた。無理には続けられない。すべてに終わりが来ることをただ受け入れるしかないんだ。

今の僕の関心は、逮捕そのものというよりも、それを記憶の中でどう捉えているかという点にある。イギリスに戻ったとき、当時の記憶を書き留めて家族のための小さな本を作ったんだけど、そのままにしておいた。だから今は、次のことへ進んだつもりで置き去りにしてきたこの時期に戻ってみるという考えが気に入っている。こうした出来事、人生のトラウマは消えてなくなるわけじゃないからね。

興味深いことに、その本には、とても親切だった日本の看守の一人がくれたコメントが載っている。その一言が、長い間忘れていた個人的な細かいことの記憶を呼び起こした。たとえば、外国の拘置所にいて着替えが手に入るのかどうか分からなかったことなんかもそう。今になってようやく、新しい服を持ってきてくれるように頼めばいいと言われたことを思い出した。何日も着ていた服を脱ぐために、リンダにトラックスーツを持ってきてくれるように頼むことができたんだ」