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キング・クリムゾンのロバート・フリップ語る、演奏するつもりはまったくなかったギター/自分が保管しているギター/ロビン・トロワーから贈られたギター

2025/10/24 18:08掲載(Last Update:2025/10/24 18:09)
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Robert Fripp
Robert Fripp
キング・クリムゾン(King Crimson)ロバート・フリップ(Robert Fripp)は米Guitar Worldの新しいインタビューの中で、購入したが演奏するつもりはまったくなかったギター、自分が保管しているギター、ロビン・トロワー(Robin Trower)から贈られて約30年後に返却したギターについて語っています。

■購入したが演奏するつもりはまったくなかったギター

「D'Angelicoの17インチのExcelを1978年初頭にニューヨークで購入したが、これは仕事用の楽器として使うつもりはまったくなかった。プロのプレイヤーなら誰でも知っていることだが、いつか必ず金銭面で深刻な問題が起きる日が来る。そんな万一の場合に備えて楽器を用意しておく必要があった。

当時のマネージャーの不正が原因だった。彼は私の2年分のロイヤリティを横流しして私的資金に充て、それが財政破綻を招いた。

だから私はD'Angelicoを売ってPA(システム)を購入した。ずる賢い抜け目のないギタリストたちがヨーロッパツアーに出られるようにね。プロのミュージシャンは、まさかのときが、いつか来ることをわかっているものだよ」

■ロビン・トロワーから贈られて約30年後に返却したギター

「1975年のレディング・フェスティバルで、ロビン・トロワーが私に“フェンダー持ってる?”と聞いてきた。私は“ない”と言うと、ロビンがケースを開けた。そこには1957年製のフェンダーストラトキャスターがあった。彼が“気に入った?”と言ったので、僕は“そうだね”と答えると、彼は“持っていきなよ!”と言った。驚くほど気前がいいよね? 

楽器というのは、それを手に取り、その中に身を置くと、やがて身体の延長となる。

弾いている音楽に合ったギターでなければならない。私の良質な楽器は全てギブソンか、そのコピーだ。問題は、なぜかってことだよ。

(57年製のストラトは素晴らしかったが、このギターは彼に合わなかったという)

ある日、おそらく2000年代のことだが、ロビンが“あのフェンダー、まだ持ってる?”と聞いてきた。私は“持ってるよ。素晴らしいギターだけど、今は弾いてない”と答えた。それでロビンのところに持って行って、彼に返したんだ。彼は本当に寛大なプレーヤーであり人間だ。私が言うのもなんだけど、彼は今も素晴らしい演奏を続けている」

■自分が保管しているギター

「81年から84年までクリムゾンでこれ(ローランドG-303シンセサイザーギター)を使っていた。90年代に入って、(クリムゾンで一緒に使っていた)エイドリアン(ブリュー)はもう使わなくなったので、とても気前よく僕に譲ってくれた。だから地下室には、81年から84年のクリムゾンのアルバムで使われた2本のG-303シンセギターが保管されている」

「1986年頃、イギリスに全てのTokaiを輸入していた人物からTokai製のレスポールコピーモデルを譲り受けた。彼は“イギリスにある唯一のTokaiコピーだ。他の全ては返品された”と言っていた。今はあまり弾かないが、今でもお気に入りの楽器の一つだ。ローランドの機材の隣に置かれている。非常に名誉ある存在だ」